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過去のゲスト

#72

谷川真理

今回のゲストは、マラソンランナーの谷川真理さんです。91年の東京国際女子マラソンや、94 年のパリ国際マラソンなどを制したトップランナー。でも、陸上のエリートだったわけではありません。マラソンのキャリアの始まりは、皇居の周りを走るランニング。市民ランナーからオリンピック候補にまで上り詰めた、異色の経歴の持ち主なんです。

皇居の周りを走り始めたのは、普通の会社員だった24歳の頃。それから4年。大会で好成績を重ね、92年バルセロナオリンピックの候補に躍り出ました。しかし、熾烈な代表争いの末、落選。「あの時、代表に選ばれていたら」。その問いに、瞳を潤ませる一幕も。一方で「オリンピックに行けなかったから、ここまで続けてこられた」とキッパリ。

そう。谷川さんは56歳となった今も現役のランナーなんです。「生涯現役」を決めた出来事がありました。それは、オリンピック落選直後に参加した市民マラソン。夢舞台への切符を逃した引け目を感じる中での参加でしたが、他のランナーたちの反応は意外なものでした。その時、谷川さんの胸に去来した想いとは?

そんな谷川さん、現在は書道にも夢中です。通信教育から始め、今では先生の元、日々“自己記録”を更新中です。取材にお邪魔した日は、葉書に挑戦。小筆を繊細に操り、丁寧にしたためていく言葉。それを通して伝えたいのは、「感謝の気持ち」でした。

Yuki Suenaga/Number