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#135

熱中ゲスト:歌手・女優 由紀さおり 声楽家 安田祥子 (前編)

7つ違いの姉妹、姉安田祥子さんと妹由紀さおりさん。その原点は2人が所属したひばり児童合唱団での童謡だった。華やかなスター歌手として活躍する姉に妹の由紀さんはひそかにコンプレックスを抱いていた。やがて大人になると由紀さんはポピュラー音楽、安田さんはクラシック音楽と別々の道を歩くようになる。幼い頃は同じ童謡歌手として活動していた姉妹がそれぞれの道を進む過程には様々な苦悩があった。そして再び姉妹で童謡を歌うようになったある出来事とは…。

30年以上続けている「童謡コンサート」

2018年5月に八ヶ岳高原音楽堂で開催された姉妹の「童謡コンサート」。1986年に始めてから32年間続けている。この日も姉妹の歌声に魅了された熱中世代が大勢訪れた。大自然の中で「早春賦」「春が来た」「めえめえ児山羊」など、童謡ならではの情景が広がる歌を姉妹は透き通る歌声で響かせた。その様子をたっぷりとお届けする。

姉妹の原点 合唱団での“童謡”

姉 安田さんが小学4年生で入団を決めたひばり児童合唱団。その稽古について行くことで、姉と同じ道を選んだ妹 由紀さん。姉妹は共に合唱団で“童謡”を歌うようになる。姉は美しい歌声から入団の翌年にはソロの童謡歌手としてデビューする。様々な舞台にも出演し、雑誌の表紙も飾るなどスター歌手として歩み始めた。そんな姉を羨望のまなざしで見ていたのは妹の由紀さんだった。 次第に自分との違いを感じ、姉にコンプレックスを抱くようになる。そんな姉妹が今回、お互いの性格を分析した。その内容に納得も少し意外なイメージに笑いがこぼれた。

念願のデビューで挫折。そして「夜明けのスキャット」の大ヒット

由紀さんは高校時代、歌の先生の勧めで銀座のクラブで歌うようになる。そこで初めて目にした大人の世界に大きなショックを受けたという。その当時の思いを語った。
そして17歳で念願のレコードデビュー。しかしヒットには恵まれずレコード会社との契約は終了してしまう。売れない悲哀を感じた時期だったと語った。
悶々とした時期を過ごした由紀さんに、やがてあるチャンスが訪れる。「夜明けのスキャット」での再デビューだ。当時、一度大きな挫折を感じていた由紀さんはあまりヒットは期待していなかったというが、思わぬ大ヒットに戸惑ったという。

東京藝術大学に進学 クラシックの道へ

姉 安田さんは東京藝術大学で声楽家を目指し学ぶようになる。そして25歳でオペラ歌手としてデビュー。その後も日生劇場の舞台に立つなど順調に道を進んでいた。そして27歳の時、戦争孤児を救済する施設「エリザベス・サンダース・ホーム」を設立した澤田美喜さんの次男・澤田久雄さんと結婚する。
結婚前の澤田さんのアプローチに全く気付いていなかったという安田さん。
当時、澤田さんをあるものを届けてくれる人として認識していたという。そのあるものとは…。安田さんの音楽家ならではのエピソードにスタジオも暖かな笑いで包まれた。そして夫の澤田さんの転勤先であるニューヨークに向かい音楽大学の名門「ジュリアード音楽院」に聴講生として通うようになる。
それは安田さんにとって大きなターニングポイントだったという。その当時抱えたいた思いとは…。

それぞれの道から童謡へ 背中を押した母の言葉とは

順調に芸能界で活躍を続けていた由紀さんにも大きなターニングポイントが訪れた。
10年続いた紅白歌合戦への出場も途切れた時、胸の内には歌手としての迷いを抱えたという。悩んだ由紀さんは、あるコンサートを計画。それはやがて別々の歌の道を歩んでいた姉妹が30年以上にわたり同じ思いを共有するきっかけにもつながっていた。
そのコンサートを実現させたのは、二人を見守り続けた母 房子さんの一言だったという。

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安田祥子 声楽家
由紀さおり 歌手・女優

姉 安田祥子(さちこ) 妹 由紀さおり は子供のころひばり児童合唱団に所属し、童謡歌手として活躍。
その後クラシック界、芸能界へとそれぞれの道へ。
「人を感動させる歌にはジャンルは関係ないでしょう。一緒に歌えないの?」という母の言葉に後押しされ、再び一緒のステージに立ったことがきっかけで、1986年より姉妹のコンサートをスタート。姉妹のコンサート活動は32年目を迎え、先人の残した日本の歌をこどもたちに手渡したいという思いで、活動を続けている。