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#9.10

2時間スペシャル 華麗なる天守と御殿 高知城・名古屋城・ 掛川城

南国土佐の城、別名「南海の要塞(ようさい)」と呼ばれる高知城。築城したのは〝内助の功の逸話〟でよく知られる、山内一豊。関ヶ原の戦いの論功行賞で土佐の領国を得た一豊は、さっそく築城に着手。目指したのは、難攻不落の城だった。
小高い丘の上に建つ天守。追手門から天守の姿が望める絶景。しかし、天守に進もうとすれば、そこには幾つものわなが待ち構えている。高くそびえる石垣とやぐら、狭間と石落とし、そして敵を迷わせる、入口があるのに出口が分からない謎の門…。幼い頃から信長に仕え、秀吉、家康に信頼されて戦場を駆け巡った、百戦錬磨の武将、山内一豊だからこそ築けた、難攻不落の城なのだ。
ようやくたどり着いた天守が建つ本丸。規模は小さいながらも天守、御殿、やぐら、城門など、本丸に建つ建物群が当時のままの形で現存する城はここだけ。天守は望楼型の三層六階、最上階には高覧付の回り縁という格式の高い作り。土佐しっくいが使われている白壁は土佐の青空によく映える。そんな本丸に残るのが本丸御殿。城主が政務を行い、家族と共に暮らしていた場所。城の象徴は天守だが、本当の意味での心臓部は本丸御殿だ。
そんな貴重な御殿が現存しているのは、現在、国内にわずか4つの城だけ。その1つが、高知城と不思議な縁でつながっている掛川城。築城したのは山内一豊。ここにも貴重な御殿が残されている。
そして名古屋城。家康が天下普請で建てた、壮大で華麗な本丸御殿が現存していたが、昭和20年の空襲で焼失。貴重なふすま絵だけが持ち出された。現在、完全木造建築で、御殿の復元工事が進められている。ふすま絵と共に半分ほどが公開、工事の様子も見学できるようになっている。

高知城の城主は、代々変わることなく山内家。もちろん、現在の城は山内家のものではなくなっているが、当代は「お殿様」と慕われている。そんな当代と大谷亮介が本丸御殿で対談する。そして、高知といえば坂本龍馬。土佐の独特の気風が、多くの維新の英傑を生み出したといわれている。このほど新たに発見された、龍馬の「北辰一刀流」の免許皆伝の書や、妻・おりょうの写真なども盛り込みながら、土佐の風土をひもといていく。