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#322

旧右近家住宅西洋館ⅠⅡ

右近家は、幕末の9代目の時に最盛期を迎えた。その後明治半ばから急速に北前船は廃れていくのだが、経営の行き詰まりを察知した10代目が近代化(西洋型帆船、蒸気船の活用)を図り、かつ海上保険業に進出し、五大船主が中心となった「日本海上保険株式会社(現・損害保険ジャパン日本興亜)」の設立に関わり、第3代社長を務めた。建物は、眼下に日本海を望む絶景の高台に建てられた。大林組の設計・施工。鉄筋コンクリート2階建、切妻造の屋根に赤茶色のスペイン瓦を葺く。海に面してバルコニーを設けている。1階は太い梁を見せた洋間、2階は一転して10畳の和室を配した和洋折衷の別荘建築である。