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#35

死海文書 銅板の巻物に刻まれた財宝の隠し場所

1952年に発見された「死海文書」として知られる古代の遺物の中には、他の文書が羊皮紙に書かれているのに対して、ひとつだけ銅の板を巻物状にした文書が含まれていることはあまり知られていません。
他の文書が宗教上の教義などに関して記しているのに、この銅板の巻物だけは、数十か所に及ぶ財宝の隠し場所を記した古代の宝の地図だったのです。この巻物に従って、財宝の発見を目指すものはあとを絶ちませんでしたが、だれも古代の遺産を手にすることはなかったのです。
考古学者のダニー・ハーマンは、この筒状にまかれて朽ち果てた銅板が発見された深い洞窟への探検の経緯をなぞり、科学者たちはこの壊れそうな巻物を2000年ぶりに開いた瞬間を明らかにします。また、古代ヘブライ語が専門のローレンス・シフマン教授は、膨大な量の財宝のありかについての解読がなぜ間違ったのか…を明らかに。さらに、考古学者のシモン・ギブソンは、紀元70年のローマのエルサレム包囲の中、祭司たちが隠したということから、膨大な量の財宝はヘロデ王の神殿の財宝の一部だと信じて、その謎の解明に挑みます。