BS朝日

バックナンバー

#36

沼に沈んだ遺体 2000年前の殺人事件の謎を解く

1950年、デンマークの3人の農夫が、泥炭の沼地に埋もれている死体を見つけました。
当初、これは最近の殺人事件の被害者かと思われましたが、地元の警察が捜査に乗り出すことはありませんでした。実はこの遺体は2000年以上前に起こった殺人事件の被害者だったのです。遺体は、発見場所にちなんで“トーロンマン”と名づけられました。
ヨーロッパの鉄器時代に泥炭に埋もれたまま保存された死体は“ボグボディ”、つまり沼地の遺体と呼ばれ、アイルランドからロシアに至るまで、数多く発見されています。
沼地の低い温度、酸性条件、腐敗した植物からのバクテリア等のおかげで、これらの死体は肌や髪、衣類、さらには胃の内容物まで残し、何千年前の姿を非常によく伝えています。
いま、最先端の法医学の技術を使って、考古学者はこれらの古代の殺人の謎を解決し始めています。
同じようなボグボディはデンマークやアイルランド、イギリスでも見つかっています。
これらの遺体を研究することは、世界史の重要な時代である鉄器時代への新たな発見に繋がるのです。


©Blink Films 2017

©Blink Films 2017