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#3

”Athlete” 瀬立モニカ(パラカヌー日本代表)
”With” 西明美(コーチ)

パラリンピックで、新種目として採用されるパラカヌー。
ルールは、200mの直線のコースを一斉にスタートし速さを競うカヤックと呼ばれる種目のみ実施される。

選手は、障害の程度によって、3つのクラスに分けられる。
⇒ Aクラス:胴体が動かせず肩の機能だけで漕げる選手
  TAクラス:胴体と腕を使って漕げる選手
  LTAクラス:足、胴体、腕を使って漕げる選手

パラカヌー日本代表としてリオパラリンピックへ出場するのが瀬立モニカ(18)だ。
瀬立は、体幹機能が使えず、肩や腕の力だけを使うため最も障害の重いAクラスで競技する。

高校1年生の体育の授業中、倒立前転に失敗し、頭から落ちてしまい脳と頸椎を損傷。
下肢の筋肉に力が伝わず思う様に体を動かせなくなり車椅子生活に。。
一度は、ふさぎ込み部屋にひきこもる日々が続いた。
そんな時、障害者カヌーに出合い、競技復帰を決意。
わずか8ヶ月で日本一、翌年には世界選手権でTOP10入り。
日本カヌー界、期待の新星として注目を集めている。

彼女の活躍をすぐそばで支える一人の人物がいる。
西明美(にし あけみ)(48)。
江東区カヌー協会のコーチとして2年前から瀬立の指導にあたっている西自身も、大学時代には、大学日本一にまで上り詰めた。

練習では川沿いを自転車で平行し、瀬立を追いかける西コーチ、合宿では、二人で一緒に行動することが多く、笑顔が絶えることはない。

コーチは「2人で健常者なんだから」と語り「一人じゃなくて二人で一人分、二人で二人分出来ると思うので、それがこのペアのなによりも一番強い所だと思いますよ」と語る。

リオパラリンピック出場の快挙の裏にあった、固く結ばれた絆と18歳の挑戦の日々を追った。

瀬立(せりゅう)モニカ(18)

所属:江東区カヌー協会
1997年11月17日生まれ
幼い頃から活発で、いつも笑顔を振りまいていた。
小学校に入ると水泳を始め、スポーツの素晴らしさを知りどんどんのめり込んでいき。
中学校の時に、カヌーと出合い、地元、江東区カヌー協会に入り、競技に打ち込む。
しかし、高校1年生の体育の授業の時に、倒立前転に失敗し、頭から落ちてしまい、脳と頸椎を損傷、下肢の筋肉に力が伝わない体幹障害と診断され車椅子生活に。。
事故から約1年後、再びカヌーに出合い、パラカヌーを始め、わずか8ヶ月後に日本一。
その年には、世界選手権TOP10入りを果たした。

西明美(47)

所属:江東区カヌー協会
江東区カヌー協会のコーチとして2年前から瀬立の指導にあたっている西自身も、大学時代には、大学日本一にまで上り詰めたほどの選手。
瀬立選手からは「本当にお母さんみたいな存在」と言われている。