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#9

”Athlete” 西崎哲男(パラ・パワーリフティング)
”With” 原山麻子(会社の上司)

パラリンピック人気競技の一つでもあるパワーリフティング。

基本的なルールは一般のベンチプレスと同じだが、
クラスは体重別に10段階に分けられ、障がいの程度によっては重量を加算する仕組みになっている。
バーベルを持ち上げるのはわずか3秒ほどだが、その一瞬に掛ける選手たちの気迫がパワーリフティングの魅力のひとつでもある。

この競技でリオパラリンピックに日本代表として出場したのが西崎哲男(39)。

2001年、交通事故で脊髄を損傷、車いす生活となった西崎。
最初は車いす陸上でパラリンピック出場を目指していたが、記録を残せず、奥さんの妊娠を機に競技から退いた。
しかし2020年東京パラリンピックの開催が決まり、西崎は「子供に自慢してもらえるような父親になるために」と競技をパワーリフティングに変え、再びパラリンピック出場を目指す。

そして、リオパラリンピック。
満を持して挑んだが、手順の停止動作が不十分などとして記録なしという結果に終わった。

リオでの屈辱を力に変え、共に東京パラリンピックを目指し、西崎を支え続けているのが会社の上司でもある原山麻子(42)。二児の母であり、西崎を弟のように支えている。

西崎と原山が所属する乃村工藝社グループは、120年以上の歴史をもち、
話題となる施設やイベントの企画、デザイン、制作・施工から、施設の運営管理や飲食・物販事業まで、空間を総合的にプロデュースしている。

西崎はアスリート雇用で採用された初めての選手。
そのため西崎が入社当時、原山を含めた多くの社員達は西崎とどう接していいかわからなかった。
しかし原山はそれを問題と感じ、西崎と改善策を練り、会社に打診。
社内イベントや、トレーニングルームの設置、パワーリフティング部を作るなどして関心を集め、西崎と社員がコミュニケーションを取れる場を作った。
今では大会に大勢の社員が応援に来てくれるほど、西崎は支えられている。
その応援が西崎の力となっている。

リオでの悔しさを胸に、2020年東京パラリンピックへ再スタートを切った西崎哲男と支え続ける上司、原山麻子の熱い想いに迫った。

西崎哲男(39)

所属:株式会社乃村工藝社
1977年4月26日生まれ
2001年、交通事故で脊髄を損傷、車いす生活に。
2006年に車いす陸上で世界選手権の日本代表に選ばれるが、パラリンピックに出場できず引退。
2020年東京パラリンピックの開催を機に、一度は退いたパラリンピック出場の目標を、競技をパワーリフティングに変え再び挑む事に。
リオパラリンピックの雪辱を胸に、日々トレーニングに励む。

原山麻子(42)

所属:株式会社乃村工藝社
1974年5月5日生まれ
スポーツぶんか事業開発室の室長を務める西崎の上司。
一人練習する西崎をサポートするために、会社にトレーニングルームを設置、さらにパワーリフティング部を作った。
今では西崎家と家族ぐるみの付き合いがある。