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#20

”Athlete” 吉越奏詞(強化指定選手)
”With” 浅川信正 (静岡乗馬クラブオーナー)

馬術は、古くからのオリンピック競技。
障害物を飛び越える技術を競う「障害馬術」
演技の正確さと芸術性を競う「馬場馬術」
上記の2つにクロスカントリーを加えた複合競技「総合馬術」。
 
このうち、パラリンピックでは、馬場馬術のみが行われる。
 
馬場馬術は「常歩」「速歩」「駈歩」などで馬のスピードを巧みに操り、
決められた経路を進み、直線や図形を描く。
正確さと美しさが求められる採点競技。
 
馬場馬術日本一を決める大会で、今年春夏連続総合優勝を果たしているのが、
吉越奏詞(17)
 
脳性まひのため、右手と両足に障がいがある。
 
幼い頃は右半身を動かす事も困難だったが、
2歳の頃にホースセラピーでポニーに乗り始めると、
症状が次第に回復し歩けるようになったという。
 
現在は都内で高校生活を送っているが、
毎週のように馬術競技の練習のため、静岡の乗馬クラブに通っている。
 
静岡で、普段は家業の地質調査会社を営みながら乗馬クラブを運営、
吉越の指導にあたっているのは、浅川信正(62)。
かつて馬術競技のトップ選手だったが、50歳の時バイク事故で胸から下の自由を失う。
その後パラ馬術に転向し、2012年のロンドンパラリンピックに出場した。
 
「幼い頃に培ってもらったものを馬へ恩返ししたい」という吉越、
「自分も出たパラリンピックに恩返ししたい」という浅川。
 
それぞれの想いを胸に
2020年東京パラリンピックで
パラ馬術日本初の金メダルを目指す二人に密着した。

吉越 奏詞 17歳

所属:日出学園高等学校 東京障害者乗馬協会
2000年8月7日生まれ
2017年、パラ馬術日本一を決める大会で、春夏連続総合優勝。
2020年の東京オリンピックで日本人初の金メダル獲得を目指す、期待の若手。

浅川 信正 62歳

所属:静岡乗馬クラブ JRDAナショナルコーチ
1955年8月8日生まれ
中学生の時に馬術を始め、高校卒業後には全国大会や国体の常連選手になった。
50歳の時バイク事故で歩けない身体に。
その後パラ馬術に転向、ロンドンパラリンピック出場を果たす。
現在は家業の地質調査会社を営みながら、乗馬クラブを運営、吉越の指導にあたっている。