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#22

”Athlete” 立石アルファ裕一(34)兄・選手
”With” 立石イオタ良二(32)弟・コーチ

パラ卓球では、車いすや義足の選手、クラッチ(杖)を持って体を支える選手など
さまざまな障がいの選手がいる。
ルールは健常者の卓球の競技規則に準じて行われ、使用する台や球、ラケットも同じ。
 
競技は男女別に障がいの種類や程度に分かれたクラスごとに行われ順位を競う。
クラスは大きく分けて,車いす、立位、知的障がいの3つ。
そのうち車いすと立位の選手は障がいの種類と程度に応じてさらに細かくクラスが分けされる。
 
2020年の東京パラリンピックで金メダル獲得を目指しているのが、
立石アルファ裕一(34)とコーチの立石イオタ良二(32)の兄弟。
 
日本人では珍しいミドルネームは、父の武泰さんが「世界で通用する名前に」と付けた。
 
兄・アルファ裕一は先天性二分脊椎症による両下肢機能障がい。
つま先に力が入らず、ふくらはぎの筋肉が発達していないため、
足を使った動作やバランスがとりにくい。
普段はかかとのみに体重を預けて歩いているが、
卓球の練習や試合では前傾の姿勢を保ってプレーできるように、
両足に装具を着けてプレーをしている。
 
クラスは立位のクラス(TT6~TT10)では中程度のTT8。
11月に行われた国際クラス別パラ卓球選手権大会では見事、優勝を果たした。
 
博多にある老舗額縁店の長男と次男として生まれた二人。
アルファ裕一は小学校で卓球を始め、イオタ良二も兄の影響で卓球に出会った。
その後、兄はパラリンピック、弟はオリンピックで金メダルを獲りたいと、
互いに卓球に没頭する。
 
弟・イオタ良二は2008年には全日本卓球選手権大会で7位になり、
卒業後は実業団チームから誘いがあったほどの実力者だった。
しかし、家業の額縁店を継ぐため選手を続けることを断念。
 
店を手伝いながら、「今度は僕が応援して上げる番」と兄のコーチを買って出る。
 
練習環境に悩んでいたアルファ裕一は、最大の理解者であり良き指導である弟のサポートの元、夢の2020年東京パラリンピックへ再スタートを切った。
 
お互いを支え合い、助け合い、共に成長を続ける立石兄弟、二人のキズナ迫る。

立石アルファ裕一(34)

所属:立石ガクブチ店
1983年11月25日 福岡県生まれ
2017年アジア選手権3位
国際クラス別パラ卓球選手権優勝。
世界ランクは34位(2018年1月時点)

立石イオタ良二(32)

所属:立石ガクブチ店
1985年6月30日 福岡県生まれ
卓球の名門・柳川高校時代にはインターハイ5位
大学時代は全日本卓球選手権で7位の実績を持つ。
現在は日本肢体不自由者卓球協会の広報も務めている。