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#29

“Athlete” 春田純 (パラ陸上・短距離) “With” 沖野敦郎 (義肢装具士)

義足のスプリンター春田純(40)。
不惑を迎えてなお、若いアスリートたちに負けまいと気を吐いている。
15歳の時、骨肉腫で左足の膝下を切断した彼は一時絶望の淵に陥っていた。
しかし数年後ある人物と出会うことで、春田はパラ陸上競技への道を歩むことになる。

その人物が義肢装具士の沖野敦郎(39)だ。
2人は同い年ということもあり、出会ってすぐに意気投合。
元陸上選手でもあった沖野は、熱心に春田をパラ陸上の世界へと誘い、春田が陸上を始めた時には一から義足での走り方を教え、全面的にサポートしてきた。
それから数年後の2008年。
北京パラリンピックに日本代表のスタッフとして現地に赴いていた沖野の誘いで、北京パラリンピックを生で観戦した春田。
世界のトップアスリートたちと戦っている日本のパラアスリートたちの姿に刺激を受け、より本格的に陸上に取り組むようになる。
そして4年後見事ロンドンパラリンピックに出場、4位に入賞した。

20代の若手選手が数多く台頭してきたパラ陸上短距離界の中で、2年後の東京パラリンピックでメダル獲得を目指す40歳の春田。
ライバル達に負けまいと奮闘する日々に密着した。

春田純(40)※写真左

1978年7月26日静岡県生まれ。
陸上の道に導いてくれた沖野との出会いがきっかけで、コンプレックスであった自分の義足と向き合い克服。
ロンドンパラリンピックでは400×100mリレーで4位入賞を果たし、東京ではメダルを獲得するために練習に励んでいる。

沖野敦郎(39)※写真右

1978年12月17日兵庫県生まれ。
義肢装具士として春田を始めとする数々のトップアスリートの義足・義手製作に携わっている。
沖野自身も陸上経験者であり、春田と一緒に走ることもあり、義肢装具士でありながら春田の陸上仲間としての顔も持つ。