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#38

“Athlete”上地結衣 (車いすテニス選手)
“With” 千川理光 (コーチ)

2020年東京パラリンピックで金メダルが期待されている、車いすテニスプレーヤー・上地結衣(25)。

車いすテニスは、コートの広さやネットの高さは一般のテニスと同じ。
ツーバウンドでの返球が認められており、前後左右へ瞬時に移動する「チェアワーク」が勝敗を大きく分ける。

上地は巧みなチェアワークと、女子選手では打てる選手が少ないバックハンドのトップスピンを武器に、グランドスラムで幾度となく優勝。2014年、2017年シーズンでは世界ランキング1位に輝いた。

幼い頃からスポーツが好きで活発な少女。
生まれつき脊椎に障がいがあり、補装具をつけて遊び回ったが、次第に歩行が困難になる。
そんな時に出合ったのが、車いすテニスだった。

競技に魅了された上地はメキメキと上達。競技を始めてわずか3年で日本一に。
もっと強くなり世界で戦えるようになるために、千川理光コーチ(36) に指導を仰ぐ。

千川は、高校時代に全日本ジュニアで準優勝した実力を持つ。
共通の知り合いから、「時間があったらラリーをしてあげてほしい」と頼まれ当時14歳の上地と出会う。

上地は「近所のお兄ちゃんみたい。良い意味でコーチらしくない」と、フランクな性格の千川に惹かれ、本格的な指導を仰ぐ。

当時は来たボールを打って返すだけだったという上地に、千川は戦術的なテニスを教え込んだ。

2012年でロンドンパラリンピックに初出場を果たしベスト8。
2014年には、4大大会のうち全仏・全米オープンで優勝。同年シーズンの世界ランキング1位に輝いた。
しかし、金メダル獲得を目指した2016年のリオパラリンピックでは思うようなプレーをできず銅メダル。

悔しさを胸に再び金メダルを目指し歩み始めた二人。
東京パラリンピックでの世界の頂点を目指す、上地と千川の挑戦を追った。


■上地結衣(かみじ・ゆい)※写真左

三井住友銀行所属
1994年4月24日 兵庫県生まれ。
2005年 11歳で車いすテニスをを始める。
2008年 全日本選抜車いすテニスマスターズで優勝し日本一に。
2012年 ロンドン・パラリンピックでベスト8。
2014年 シングルスで全仏・全米オープン優勝。
ダブルスでは史上最年少で年間グランドスラムを達成し、2014シーズン世界ランキング1位。
2016年 リオ・パラリンピックで銅メダルを獲得。
2017年 全仏・全米・全豪オープン優勝。2017シーズン世界ランキング1位。
2018年 全仏オープン優勝。全米・全豪オープン準優勝。ウィンブルドンはベスト4。
現在の世界ランキングは2位。

■千川理光(ちかわ・まさあき)※写真右

和歌山県生まれ。
高校時代にテニス全日本ジュニアで準優勝。
筑波大学卒業後、和歌山県の障がい者スポーツ協会で働きながらテニスを指導していた時に、上地と出会う。
2012年のロンドンパラリンピック後に退職し、本格的に上地のコーチを務めている。