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海洋ゴミの現状から考える プラスチックゴミ削減の取り組み

バトンタッチ SDGsはじめてます 海の豊かさを守ろう

BS朝日『バトンタッチ SDGsはじめてます』は、SDGsに取り組む個人や団体、自治体や企業にスポットを当て、SDGsに関心を寄せる若者がそこを訪ね、「持続可能な未来」への活動とその裏にある思いや気づきを学ぶヒューマンドキュメンタリー。若い彼らが受け取る「未来へのバトン」とは? 俳優・谷原章介がナビゲーターを務めます。

 

【マイクロプラスチックが海、魚、人を汚染】

第4回目のテーマは「海洋ゴミ」。プロ・ダイバー/環境活動家でエコストア「パパラギ」代表武本匡弘(64)さんから、今春大学を卒業、俳優を目指す藤原隆介(22)さんがバトンを受け取った。

《見えていない「海の現実」を知る》

武本さんは、最初に藤原さんを海につれて行った。武本さんは定期的に、横浜の沖合で水質調査を行っている。採取した海水を顕微鏡で見ると、プランクトンに混じって0.1ミリ程度のプラスチック片や、化学繊維の糸を見つけることができた。

こうした5ミリ以下のプラスチック片は、「マイクロプラスチック」と呼ばれるもの。ペットボトル容器などが太陽光や波で砕かれて微細になったもので、それを魚が餌と一緒に飲み込み体内に蓄積し、その魚を人間が食べると人体に害を及ぼすと言われている。このままのペースでプラスチックゴミが海に増え続ければ、2050年には海洋プラスチックの量が魚の量を上回るという試算もある。

 

藤原「調査のこんなに少ない海水にこれだけ入っていたのだから、海全体では相当多いんだろうなって感じました」

 

《世界が取り組む海洋プラスチック回収》

海洋プラスチック回収活動において、世界的に注目されている人物がいる。NPOオーシャン・クリーンアップCEOのボヤン・スラット(25)さんだ。16歳の時に訪れたギリシャの海の汚れにショックを受けて活動を開始し、17歳で発表したゴミ回収アイデアが世界中で支持された。それは海面に巨大なフェンスを張り、海流などを利用して一気にゴミを回収するというもの。5年でターゲットとする地域の50%でゴミを取り除くことができたという。

今ボヤンさんが注目しているのが、河川のゴミだ。海洋ゴミの70〜80%は川から海に流れ出たもので、海のプラスティック汚染の約80%は世界の1000本の川に責任があるとボヤンさんは語る。

そこでボヤンさんはソーラーシステムで動く回収船で川を移動しながら、海に流れ出る前のゴミをかき集めるプロジェクトを始動。インドネシア、マレーシア、ベトナムの3つの川から作業を開始し、2025年までに世界の汚れた1000本の川からプラスチックをなくすことを目標にしている。

 

【生活からプラスチックを削減することが海を綺麗にする】

《「海を汚さない生活」の提案》

海や河川にプラスチックゴミを流出させないために、日々の生活からプラスチックを削減することも重要だ。武本さんが運営するエコストア「パパラギ」では、現在163種類のエコアイテムを販売。竹から作られた素材バンブーファイバー(竹繊維)製のコーヒーカップなど、プラスチックが使われていない商品が並ぶ。またペットボトル削減のため、マイボトルを持って行くと無料で給水サービスも受けられる。

このお店を利用するのは、決して意識が高い人ばかりではない。普段から使い捨てやゴミの多さに疑問を感じていた、主婦層が多いとのこと。

 

「沖縄が好きで海が綺麗なままであって欲しい。子どもの未来を考えると、こういうお店が増えていったらいい」

 

こうしたショップの存在は、エコ意識の啓蒙にも繋がっている。

 

《海に優しい道具を使う》

また、武本さんは自宅でも脱プラスチック生活を送っている。武本さんの奥さんの洋子(57)さんが紹介してくれた。

キッチンには、100%綿の植物繊維でできたスポンジ、天然の木と毛でできた食器洗いブラシなど。食品保存にはプラスチック製のラップやタッパーを使わず、シリコンラップやエコラップ(オーガニックコットンの布に蜜蝋と天然オイルを塗ったもの)を使用している。長く使えるものを選ぶことが、エコとプラスチックの削減に繋がる。

武本さんはこうした知恵や情報を広く伝えるために、定期的にセミナーも開催しているそうだ。

 

《知ることが希望》

藤原「洗濯した水がどこに行くのか、考えたら分かるはずなのに、考えたことがなかった」

 

武本「だから、“知ることが希望”なんです」

 

【藤原さんが受け取ったバトンは?】

地元の大分では、友だちとよく釣りに行くという藤原さんは、東京に出てきて海の汚さに驚いたと言う。その海の汚れの原因が何かを知ることが、地元の綺麗な海を守ることに繋がることを学んだ。

 

藤原「何かを始めることの大切さを学びました。身近なことからでも、自分何かを始めることを大事に生きていきたいです」

 

コンビニのレジ袋廃止やコーヒーショップのストロー廃止など、近年高まっているプラスチック削減の活動。この広がりは、確実にSDGsに繋がっている。

 


再放送情報

2020年5月18日(月)よる10時〜

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