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ストーリー

よみがえった名画の謎
~天才画家カラバッジオが描くキリスト~

世界的に有名な画家であると同時に、精神を病んだ人物としても知られるビンセント・バン・ゴッホ。この番組はゴッホが残した多くの手紙をもとに、オランダでの若き日々からフランスで命を絶つまでの彼の人生に追っていくドキュメンタリーである。画家になる前に画商になったことや、牧師の道を目指したこと、数々の実らぬ恋、そして父親との確執など、数多くのエピソードを紹介する。ゴッホやその家族、ポール・ゴーギャンらに扮(ふん)した俳優が語るせりふは、いずれも実際に手紙に残されている言葉ばかり。中でも、金銭的にゴッホを支援していた弟テオとのやりとりが胸を打つ。
波乱に富んだゴッホの生きざまに迫る。

16世紀後半、イタリアのミラノ近郊で生まれた天才画家カラバッジオ。光と影の巧みな表現でバロック期の巨匠と称えられているが、同時に破天荒な生涯を送ったことでも知られている。
ローマで美術愛好家に作品を認められたことで、カラバッジオはパトロンを得るに至った。だが、悪い仲間と街に出てはケンカを繰り返す生活は変わらず、ついには殺人罪でお尋ね者となってしまう。その後はイタリア中を転々と逃げ回りながら、38歳の若さでこの世を去ることになる。一方で、彼の作品は美術界で今までにないほどの新風を巻き起こし、後世の多くの画家に影響を与えたのだった。
そんなカラバッジオが最も活躍したローマ時代に描いた「キリストの捕縛」は、ここ200年もの間、行方不明となっていた。しかし、この作品が1990年にイタリアから遠く離れたアイルランドのダブリンで発見される。幻の名画は、別の画家の作品として、修道士の宿舎に飾られていたのだ。たまたま絵画の修復依頼を受けたアイルランド国立美術館の絵画修復士の直感が働き、本当の作者がカラバッジオであることが判明する。
しかしながら、作品がカラバッジオの真作であることを証明するには、かなりの時間と手間が必要となった。まず、ロンドンのナショナルギャラリーにて最新の技術を駆使し、カラバッジオの特徴と照らしあわせるために絵の具や筆使いを科学的に徹底して調べあげた。そして、ダブリンで発見されるまでの空白の時間と経緯を全て明らかにした。このパズルのピースを埋めるような作業が実を結び、ついにこの名画の波乱に満ちた足取りが明らかにされる。
現代の美術界に大きな衝撃を与えた「キリストの捕縛」の発見。奇跡の発見は、カラバッジオとその名画に再び脚光を浴びせた。名画はなぜ遠く離れたアイルランドのダブリンにあったのか? なぜ別の作者の名前で飾られていたのか――今、そのベールがはがされる。

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