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#59

東本願寺(京都府)・中尊寺(岩手県)

「東本願寺」(京都府)

 

「お東さん」と親しまれる東本願寺(京都府)は、京都駅から北に歩いて10分程。御影堂門をくぐると、まるで巨大な翼を広げたような御影堂が五木さんを待ち受けていました。この堂宇は木造建築では世界最大級。宗祖親鸞聖人の御真影を安置する内陣の手前には700畳もの外陣があり、日々の参拝者を受け容れます。御影堂と阿弥陀堂の渡り廊下には、明治の再建時に女性門徒が寄進した黒髪と麻をより合わせた毛綱。門徒たちの篤い信仰を物語ります。

  


 

「中尊寺」(岩手県)

 

中尊寺(岩手県)は世界遺産に登録された平泉の文化遺産の一つ。慈覚大師円仁を開祖とし、奥州藤原氏初代の清衡が再興。松尾芭蕉が「五月雨の 降り残してや 光堂」と詠んだ金色堂は、清衡建立時の姿を留める国宝です。阿弥陀如来坐像を中心に黄金の仏像群が安置された須弥壇は精緻な螺鈿蒔絵に彩られ、さながら極楽浄土。戦乱が続いた奥州に仏国土を築こうとした清衡以降、藤原三代は源頼朝の軍門に下るまで、平泉に百年の栄華を極めました。