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#1923

V12の代わりにモーターとバッテリー 最上質の電動化ロールス・ロイス

ロールス・ロイスという車を特徴づけている要素を挙げるとすれば、パルテノングリルとノーズの“スピリットオブエクスタシー”からはじまる威風堂々としたスタイル、たゆたうような乗り心地、そして本物に囲まれた静かな室内といったところだろう。こうした特徴を当然引き継いだうえで、彼らは今から10年以上も前に、次世代のパワーユニットについての検討を始めた。そうして2011年のジュネーヴ・ショーで披露したのが、V12エンジンの代わりにモーターとバッテリーを積んだ“ファントム・エレクトリック”こと、ロールス・ロイス102EX(わんおーつー・いーえっくす)だった。CG本誌を含め、一部メディアには試乗の機会も与えられた。
それから12年後の2023年、電気自動車の時代を迎えたロールス・ロイスは、まずファントム・クーペの後継車にEVのパワーユニットを搭載し、量産型として販売開始した。そしてこの春、ようやく番組にも試乗の機会がやってきた。あの頃の試作車とは別物の、ロールス・ロイス初の量産電気自動車「スペクター」である。
 
登場車種:ロールス・ロイス スペクター