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#55

作詞家:北原白秋特集

北原白秋 1885年−1942年のふるさとは、有明海に面した福岡県柳川市です。柳川城を中心に、市内には総延長930kmにも及ぶ掘割が張り巡らされ、今も水郷柳川として知られています。
白秋の実家は、そこで大きな海産物問屋を営んでいました。有明海から掘割を通って運ばれる、ありとあらゆる商品を取引していたそうです。白秋は日本中から集まる目新しい品々、商人たちに囲まれ、外の世界の珍しい話を聞いて育ちました。
白秋は19歳の時、文学を志して上京し、若くして詩壇の寵児と呼ばれます。一方で借金とりに追われるなどして、生涯30回も引っ越します。その中で最も気に入り,33歳で初めて居を構えたのが神奈川県小田原市です。この町の温暖な気候と、ふるさと柳川に似た城下町の風情に惹かれたようです。
大正7年~8年間を過ごし,1200篇と言われる作品のおよそ半分を、小田原で作ったと言われています。
「赤い鳥小鳥」(北原白秋作詞 成田為三作曲)は、白秋が子どもの心を育もうと、当時の売れっ子作家たちがこぞって寄稿した児童のための文芸誌「赤い鳥」の象徴として作られたものです。「赤い鳥小鳥」の詩が発表されたのは大正7年です。