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放送内容

#66

一志相伝 スペシャル“天空の城”を修復せよ!~300年続く石工親子の挑戦~

数百年の時を経た今なお、勇壮な姿を残す数々の城。その美しさ、堅牢さを支えているのが石垣です。戦国時代、安土城をはじめ名だたる城の石垣を造り、全国にその名を轟かせた石工集団“穴太衆(あのうしゅう)”。安土城、大阪城、名古屋城、姫路城、彦根、竹田城などが穴太衆の石垣があるとされる城で、穴太衆が拠点としていた地が、現在の滋賀県大津市坂本。比叡山延暦寺の門前町として栄え、石垣のある街並みは情緒豊かな風情を今に残します。
穴太衆の石垣積みの特徴は、自然石をあまり加工せず巧みに積み上げる技。この技を、全国で唯一代々受け継ぐ職人親子がいます。
14代目粟田純司さん  15代目栗田純徳さん
2人は、現代建築にも石垣を取り入れるなど穴太衆の技を今に伝えています。中でも、全国から依頼が舞い込むのが、城の石垣修復です。全国の城には、もともと穴太衆が手掛けた石垣が数多くありますが、修復には、伝統の技が必要不可欠であり、城の石垣こそが穴太衆の石垣積みの真骨頂。親子はその真髄を、人間国宝の13代目から叩きこまれました。
実は、兄弟弟子の関係でもあったのです。時にライバルとして切磋琢磨し、腕を磨き続けてきた父と息子。そして、父に突然病が訪れて…。父と子は改めて、お互いを、そして「伝統」を見つめ直します。そんな職人親子が城の石垣修復に挑戦しようとしています。
それが天空の城竹田城。南北400m、東西100m総石垣作りの全国屈指の山城で、自然のままの石が見事に積まれた石垣は、穴太積みの最高峰だと親子は言います。
ところが観光客の増加により石垣に傷みがでてきたため、修復することになったのです。
祖先が造ったと言われる石垣への挑戦…
時代を超え、末裔としての真価が問われる時なのです。今回は、その様子に密着!
そこには、驚くべき手技、試行錯誤の連続…そして「親子の絆」がありました。
 
【ナレーター】
三代澤 康司(ABCアナウンサー)
 
【初回放送】朝日放送テレビ:2014年3月29日