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【Episode12】“PLACE” 望郷

舞台はニューヨーク。
それぞれの文化を抱え、世界中から人々が集まる大都会。
そびえ立つビルの屋上に集まった仲間たちは、歌とリズムで故郷に思いを馳せる。
摩天楼に爽やかな風を起こす歌とギターは、アウレリオ・マルティネス(Aurelio Martinez)。アウレリオはホンジュラスに生まれ、ガリフナ民族としての音楽を継承する音楽家だ。ガリフナとは、中央アメリカのカリブ族とアフリカから渡ってきた黒人奴隷の子孫が結びついて生まれた民族。ガリフナの名を世界にとどろかせた今は亡きミュージシャン、アンディ・パラシオとも親交が深く、共演した作品は私たちの心を打つ。
故郷ホンジュラスを拠点に活躍するアウレリオは、今はニューヨーク・ブルックリンに住む母を時折訪ねる。この母あってのアウレリオ! 毎日毎晩、なかなか会えない息子や天国の愛しい夫への思いを、まるで息をするように自然に即興詩へと変える母の歌声は、ガリフナのソウルを今に伝える世界遺産だ。