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#147

門前町に伝わる彫刻の技・井波彫刻(富山県南砺市井波)

富山県南砺市井波にある瑞泉寺。
門前町に鳴り響くのはのみを叩く槌の音。ここは日本でも有数の彫刻の町です。

この地に残る井波彫刻は、江戸時代にお寺の再建工事をきっかけに京都から伝わった彫刻の技を、
井波の宮大工たちが独自に発展させてきたもの。江戸時代は神社仏閣彫刻が中心でしたが、
明治以降、和室に欠かせない「欄間」が多く作られるようになり、全国に広まりました。

今回、みらい遺産を紹介してくれるのは、60年以上井波彫刻に携わってきた伝統工芸士の野村清宝さん(82歳)。
野村さんの彫る欄間は、草花が浮き出るように立体的に描かれ、まるでそこに生えているかのように描かれます。
300本以上のノミを巧みに使いこなし、軽やかなタッチで欄間を彫り続ける野村さん。
和室と共に欄間の需要が減少する中、新しい挑戦を続ける野村さんの思いとは?