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#54

“Athlete” 菅野浩二(車いすテニス選手)
“With” 菅野舞美(妻)

パラリンピックの車いすテニスは
巧みなチェアワークと激しいラリーが魅力の競技。
障がいの程度によって2つのクラスに分かれている。
下肢に障がいがあるクラスと下肢だけでなく上肢にも障がいがあるクアードクラスがある。
クアードクラスで世界ランキング5位の実力を誇るメダル期待の選手が菅野浩二(39)
 
15歳の時に交通事故で首から下にまひが残った。
20歳で車いすテニスを始めてからは障がいが軽いクラスで趣味として仕事の合間に楽しんでいた。
 
しかし35歳の時、出場した大会で先輩選手に「クアードクラスに転向すれば東京パラリンピックでメダルを獲れるかもしれない」と声をかけられる。
翌年から本格的にパラリンピック出場を目指し挑戦をはじめた菅野。
海外遠征を重ねて、着々と力をつけていった。
 
そんな菅野にとってなくてはならない存在が妻の舞美さん(35)
元々車いすテニスの経験者、試合会場で出会った二人は2011年に結婚した。
海外へ行くことに不慣れで抵抗があった菅野の背中を押し、最初の遠征では舞美さんが同行してフォローした。
現在でも大会へのエントリーや航空券の手配など、
菅野が競技に集中できるように、事務作業をサポートしてくれている。
 
二人の集大成となる1年後の東京パラリンピックへ。
 
これまでの二人の歩みと、来年に向けた課題克服に励む菅野の今に迫る。


菅野浩二(39)※写真左

所属:リクルートオフィスサポート
1981年8月24日 埼玉県生まれ
15歳の時にバイク事故で頸髄を損傷し首から下にまひが残った
2001年20歳の時に車いすテニスを始める
2016年全日本選抜車いすテニスマスターズに出場
2017年クアードクラスに転向
2018年アジアパラ競技大会 シングルス銀、ダブルス金
2019年全仏オープンシングルス3位
2019年全英オープンシングルスベスト4

菅野舞美(35)※写真右

1985年2月生まれ
19歳の時、交通事故で車いす生活に
2009年24歳の時、全日本選抜車いすテニスマスターズに出場
2011年26歳で結婚。
現在では年の約半分を海外遠征で過ごす夫の事務作業を中心にサポートしている。