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美術館のお話 2ネタ

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デザイン、スタイル、を切り口にする STYLEBOOK ですから、ぼくたちは普段から美術館や博物館にもよく行きます。まもなく終了してしまう展示の中からおすすめを2点(ごめんなさい、両方とも東京です)。

1つは白金の東京都庭園美術館。10月13日まで「庭園美術館建物公開 アール デコの館」という企画で、旧朝香宮邸である美術館の建物の内部を見られ、しかも写真の撮影も許可されているという企画です。庭や建築そのものももちろん素敵なのですが、壁、階段、調度品などから、ラジエーターカバー等にいたるまで、アール・デコが日本にどのように伝わり、そして日本のデザイナーたちがいかにそれを自分たちのものにしていったかがわかる「展示」です。
アール・デコが今の日本人にしっくり来るのは、それが芸術と産業、技術がむすびついたものだからではないか、というようなことをふと思いました。

もう一つは、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアム。イギリス・ヴィクトリア朝の画家・ミレイ展。こちらは何といっても「オフィーリア」です。昔から美術史の本や、色々な印刷物では見たことがあり、最も好きな絵の一つです。本物は今までの全ての経験が吹き飛ぶほど素晴らしい。色の鮮やかさ、立体感、透明感。
そして驚いたのはこの作品を描いたとき、ミレイはまだ23歳だったということ。こんな大傑作を描いてしまったら、もう二度と絵筆をとれなくなるのでは、と思いますが、そんなことは全くなく、ミレイはずっと絵を描き続け英国絵画界の巨匠となるのです。溜め息がでますね。

東京都庭園美術館「庭園美術館建物公開 アール デコの館」は10/13まで。
Bunkamura ザ・ミュージアム「ミレイ展」は10/26まで。

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