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#304

類なき演劇の殿堂
~東京・新宿区「早稲田大学演劇博物館」~

今回は東京都新宿区の「早稲田大学演劇博物館」を訪ねます。演劇博物館は昭和3年、日本の近代演劇に多大なる業績を残した坪内逍遙の古稀と、「シェークスピヤ全集」全40巻の翻訳完成を記念して建てられました。日本で唯一の演劇専門総合博物館として100万点を超える貴重な資料が収集・保管・展示され、演劇人・映画人のみならず、文学・歴史・服飾・建築をはじめ、様々な分野の研究に貢献しています。建物は16世紀のイギリスに存在していた「フォーチュン座」を模して、建築家の今井兼次らにより設計されました。正面に舞台を配したチューダー様式の外観。その両翼には桟敷席をコの字型に配するなど、如何にも中世の劇場の趣漂う重厚な建物です。博物館の入り口は舞台の両袖に設えられ、内部の廊下は舞台裏の雰囲気ですが、ここはあくまで博物館。それぞれの部屋は図書室や展示室になっています。2階の一際豪華な部屋が坪内逍遥の専用室。直筆の原稿をはじめ様々な資料が展示され、逍遥の足跡を辿る事が出来ます。新宿区有形文化財に指定されている演劇博物館は、まさに演劇の歴史そのものが刻まれた殿堂です。
 
案内人:児玉竜一(早稲田大学文学学術院教授)
    小岩正樹(早稲田大学創造理工学部准教授)

取材先情報

・早稲田大学演劇博物館
東京都新宿区西早稲田1-6-1 TEL:03-5286-1829
早稲田大学構内
【開館日時】
  ・午前10時~午後5時まで(火・金曜日は午後7時まで)
  ※大学の臨時休業日には休館
【入館料】
  ・無料
【アクセス】
  〔鉄道〕
  ・東京メトロ東西線 早稲田駅(3aまたは3b出口) 徒歩7分