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#53.2

都を造った天下人・秀吉

主君・織田信長亡きあとに天下をおさめた武将、豊臣秀吉。彼は、応仁の乱で荒れ果てた京都を復興させ、今我々が見ている京都の風情ある街並みの基礎を築いた人物なのです。そこでここからは、芝翫さんの長男で四代目・中村橋之助さんと三代目・中村福之助さんが、秀吉の追った夢の跡をたどります。また引き続き、ドラマで秀吉を演じたことのある俳優の笹野高史さんもその足跡を取材していただきます。
前代未聞、都市の大改造を成し遂げた秀吉の功績を知るべく、まずは京の街が一望できる場所、高台寺へ。秀吉の没後、正室ねねがその菩提を弔うために建てた禅寺です。秀吉がまだ足軽だったころに結婚し、天下統一を支えた、ねね。そこには、彼女が大切にとっておいた、夫を偲ぶ遺品がありました。
学問の神様、菅原道真を祀る北野天満宮も、実は豊臣家にゆかりが深い場所。境内には、秀吉の京都大改造を語る上で外せない、京を取り囲む城壁「御土居」(おどい)の跡がありました。秀吉が都に邸宅として造ったのが「聚楽第」(じゅらくだい)。それはかつて黄金に彩られていたという豪華絢爛な城。御所の近くに建てたある理由とは。
秀吉はまた、職人や商人などの同業者を同じ場所に住まわせました。その名残を、今も通りの名前に見ることができます。また、街に散らばる寺院を集めた寺町通(てらまちどおり)を造ったのは、ある政治的な狙いがありました。
京都に奈良の大仏をも越える大きさの日本一の大仏を建てようと躍起になった秀吉。ところが完成後すぐ地震で崩壊。彼はどうして大仏を造ろうとしたのか?そしてどんな大仏だったのかを探ります。
醍醐寺で催した盛大な花見には、1300人もの女性を招待し、華やかに催されました。そのわずか半年後、彼は病でこの世を去ります。そして今では豊国神社に神として祀られています。
京を愛し、そして都の人に愛された秀吉。街づくりに賭けた情熱を通して、彼の知られざる素顔をひも解きます。