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#111

仏の謎!コワい顔には訳がある

今回は京都の有名寺院を巡り、国宝などの貴重な仏像と出会う旅。ご紹介するのは、全て「コワイ顔」の仏さま。それぞれの顔には、人間を救うための様々な「ありがたい理由」がありました。
まずは嵯峨嵐山の名刹、天皇家ゆかりの大覚寺へ。こちらは平安時代、弘法大師・空海の助言で嵯峨天皇が疫病退散の願いを込めて写経を行ったことから、「写経の寺」として知られています。そして、弘法大師のすすめで五大明王を祀ってきました。中でも注目は、怒りの不動明王像。なぜお不動さまは怒っているのか?平安時代から室町時代の貴重な五大明王と対面。
豊かな自然に囲まれた京都の北西、高雄山にある神護寺へ。若き日の弘法大師が過ごしたことでも名高い寺です。多数の国宝を所有するこちら。中でも注目したのは、神護寺の御本尊、厳しい表情の薬師如来立像です。一般的には、病気平癒の願いを込めた優しい表情のお薬師さまが、なぜ厳しいお顔をしていらっしゃるのか?そこには国家安泰と関わる、深い理由がありました。
京都観光の中心地、東山。「六波羅」と呼ばれてきた場所に佇むのが、あの世の入口があるという六道珍皇寺です。あの世と深く関わる謎の人物、平安時代の高級官僚で文人の小野篁(おののたかむら)とは?彼が自ら彫ったとされるのが、冥界の裁判官、閻魔さま。その迫力に秘められた逸話とは?

そして、京都国立博物館では、顔が2つに割れた仏像にも対面!?中国に実在した高僧を象ったこの仏さま。不思議で、しかも有り難い伝説がそこに…。
仏さまの表情に込められた深い意味がわかれば、旅の楽しさが倍増。ご利益たっぷりの仏像めぐりです。

 
【専門家出演者】
●仏像ガイド
政田マリさん