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#164

太秦 都を創った謎の一族

人気の観光地、太秦(うずまさ)といえば「日本のハリウッド」とも呼ばれる日本映画の聖地ですが、実は「都の始まり」とも深く関わる場所。そこで今回は俳優の渡辺大さんが太秦を訪ね、なぜ日本のハリウッドと呼ばれるほど、この地で映画文化が発展したのか? そして都の始まりの秘密をひも解きます。
まず訪れたのは、太秦の代名詞とも言える「東映太秦映画村」。江戸時代の庶民たちが暮らす長屋や、艶やかな雰囲気が漂う遊郭、火消しの詰め所など、見事に再現されたセットや小道具を拝見。実はこうしたセットや小道具をよりリアルに作ることが出来たのは、京都の歴史と深い関わりがありました。
続いて数々の名作映画や時代劇を生み出してきた「東映京都撮影所」へ。めったに入ることが出来ない小道具倉庫の中を特別に見せて頂けることに。そこには、「銭形平次」や「暴れん坊将軍」など、人気の時代劇で実際に使われた小道具が!さらに「東映太秦映画村・映画図書室」へ。昭和初期の日本映画全盛期に撮られた写真や、名作映画の台本などお宝が盛り沢山。その貴重な資料から、南禅寺や仁和寺、二条城や妙心寺といった京都の名所と、映画文化との深い関わりが浮かび上がってきました。

そして都の始まりの秘密を解くため、太秦にある「大酒神社」へ。ここはなんと中国のある皇帝を祀り、その末裔とされる「謎の一族」が創建した神社。この謎の一族こそ、平安京の造営に携わり、都の始まりに関わる人々だったのです。彼らには平安京以外にも様々な功績が!風光明媚な地として知られる嵐山・・・多くの観光客を魅了する美しい風景自体が、その一族の功績だと言います。それは一体どういう事なのでしょうか?
さらに「木嶋坐天照御魂神社(このしまにますあまてるみたまじんじゃ)」へ。この神社は別名「蚕ノ社(かいこのやしろ)」と呼ばれ、謎の一族が京都の伝統産業の一つ、絹織物にも関わりがあったことを今に伝えていました。また境内には、三本の柱を持つ不思議な鳥居が。この鳥居は一説によると、伏見稲荷大社や松尾大社を指し示していると言うのです。
松尾大社といえば、創建より1300年以上の歴史を誇り、お酒の神様として知られますが、実は謎の一族は、お酒造りとも関わりが。さらに神社には謎の一族が信仰した貴重な「神像」が伝わっていました。その神様の姿とは・・?
太秦が映画の聖地になった理由と、都の始まりの秘密をひも解く旅、是非お楽しみに。
 
【専門家出演者】
●京都ジャーナリズム歴史文化研究所代表
歴史作家
丘眞奈美 さん