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#70

「家族で摘む伝統の紅花」(山形県米沢市)

今回、みらい遺産を紹介してくれるのは、草木染織家の山岸幸一さん。
最上川の源流が流れる米沢市郊外の里山に工房を設け、自ら糸を紡ぎ、染色し、反物を織り上げています。

7月のわずかな期間だけ咲く最上紅花は、鮮やかな紅色に染める材料として古くから珍重されてきました。
早朝、花の周りにあるトゲが朝露で柔らかくなるわずかな時間に、花を摘む。
さらにいくつもの工程を経て、およそ半日がかりで、紅花餅という染色材料を作ります。

冬にはこの紅花餅を使って糸を染め、さらに何年も時間をかけて色を染め重ねます。
1色ではない紅の色。自然のもつ赤の強さ。
自らの手で触れて感じることを大切に、時間をかけて創りあげます。

春に種をまき、夏に花を摘み、冬に染める。
家族と共にひとつひとつの季節を重ね、手作業にこだわる山岸さんの想いとは?