番組概要

宇宙(そら)をつかむ者たち!2020
民間パワーが切り開く未来

【放送日時】2020年3月21日(土)よる7:00~8:54

アポロ11号の月面着陸から50年。2020年、ついに宇宙は“憧れ”ではなく、“手が届く”場所に!宇宙旅行に月面基地…世界規模で機運が高まる「宇宙ビジネス」。20年後には100兆円産業へ急成長すると目されている分野だ。キーワードは「民間パワー」。日本でも「宇宙ベンチャー」たちが次々と名乗りを上げている。
番組では、独自のアイデアで新たな未来を開拓しようと奮起する旗手たちを紹介。常識を覆す発想や、仲間たちとの励まし合いを支えに、未知の領域へ果敢に立ち向かう姿を描き出す。さらに、国際宇宙ステーションで113日間にわたる長期滞在ミッションを遂行した大西卓哉JAXA宇宙飛行士が、「民間時代」における宇宙飛行士の新たな役割について紹介。民間パワーにかける期待、新たな宇宙活用時代への展望を語る。

放送内容

世界初「人工流れ星」の実現を目指すALEは、今年ついに流れ星の実証実験を目指す。創設者・岡島礼奈は、学生時代に見た「しし座流星群」の美しさがきっかけだったと話す。だが、光の出し具合、独自開発の衛星の製作は困難を極めた。誰も見たことのない、空いっぱいの流星群を…。 実は「人工流れ星」には、エンターテインメントとは別にもう一つ、壮大な企みがあった。岡島の狙いとは。

憧れの「宇宙旅行」。“翼のある宇宙船”の開発に挑んでいるのがSPACE WALKER。開発責任者の米本浩一は、かつて国家プロジェクトとして有翼ロケット開発を手掛けていたが、中断してしまう。だが再起をかけ、ベンチャーを創設。30年越しの夢を支えるのは、今は亡き恩師の存在… その熱き絆を描き出す。

これまで資金や製造開発に長時間を費やさねばならないことがネックとなり敷居が高かった宇宙ビジネス。だが、民間ならではの発想の転換で、「小型人工衛星」を低コスト・短期で開発しているのがアクセルスペース。現在進めているのは、何十機もの小型衛星を連携させ、毎日地球全体を観測できるシステムを構築しようという一大プロジェクト。現在、“宇宙先進県”である福井と実証実験をを実施中。どんなことに役立てようとしているのか?

企業にとどまらず、“一般人”で宇宙を目指す人たちがいる。リーマンサット・プロジェクト、その名の通り、「サラリーマンの サラリーマンによる サラリーマンのための宇宙開発」だ。素人5人組のサークルから、創設6年目にして700人規模の大所帯になった。やるなら本格的に!いま佳境を迎えているのは、足掛け5年にわたり構想を練ってきた“自撮り”超小型衛星の最終仕上げ。一つ一つの工程に一喜一憂…。もはや趣味の域を超え、“人生を賭けた挑戦”だ。

若者だって宇宙を目指す!
東海大学学生ロケットプロジェクトでは、高度10kmを目標にした小型ロケットを開発中。今回、より細やかにロケットの制御ができるよう構造の改良に挑むが、なかなかうまくいかない。失敗し、悩み、それでも決して諦めない…。果たして、その結果は?

さらに番組では、JAXAが民間企業とタッグを組み、推進する「宇宙×食」のプロジェクト、≪Space Food X≫に注目。「月面農場」に「調味料プリンター」、そして、世界初の製造に成功した「人工フォアグラ」の研究・開発の現場を取材。宇宙を目指すことから、近未来型の食文化が花開こうとしている。