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#255

しなやかに暦を伝える家~静岡県三島市「三嶋暦師の館」~

今回は静岡県三島市に残る「三嶋暦師の館」を訪ねます。暦師とは暦を計算して、いわゆるカレンダーを作成し販売する人のこと。鎌倉時代以降は、「地方暦」という地方ごとに独自の暦が用いられ、三島では河合家によって「三嶋暦」が代々作られました。現在の建物は、安政の地震でそれまでの主屋が倒壊したため、関所だった建物を移築して造ったと伝わっています。外観は如何にも武家屋敷といった趣ですが、じつは瓦や部材が足らず近隣から調達しています。そのため、関所そのものではなく、様々な古材をうまく再利用して構築しています。それこそが日本建築の持つしなやかさ。多くの建物が時代による改築を行ってきました。まさに“日本家屋の歴史はリフォームの歴史”。長い歴史を持つ河合家の生活ぶりも反映されています。現在この家は、貴重な展示資料と共に、全国でも現存が希少な暦師の家として、暦ファンの聖地として愛されています。
 
案内人:土屋 和男(常葉大学造形学部造形学科教授)

取材先情報

・三嶋暦師の館
静岡県三島市大宮町2-5-17
TEL: 055-976-3088

開館時間
 午前9時30分から午後16時30分まで
 休館日等
 月曜日
入館料
無料

【鉄道】・JR東京駅より新幹線こだま(58分)→JR三島駅
    ・JR名古屋駅より新幹線こだま(1時間47分)→JR三島駅

JR三島駅南口より
・徒歩20分

【車】東名沼津I.Cより三嶋大社まで約20分
三嶋大社駐車場より徒歩約5分

駐車場
 なし ※三嶋大社駐車場が便利(200円/時間)