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#290

湖畔に映える皇室の美邸
~福島県猪苗代町「天鏡閣」~

今回は福島県猪苗代町の「天鏡閣」を訪ねます。天鏡閣は明治41年、有栖川宮威仁親王が猪苗代湖畔に建てた別邸です。東北地方を御旅行中、猪苗代湖畔一帯の美しさに魅了され、建築を決めたといわれます。皇室別邸としては最北端に位置する建物で、昭和54年に国の重要文化財に指定されました。
湖畔の小高い丘の上に建つ天鏡閣は、ルネサンス様式を基調とした完全なる洋館。屋根の上にそびえる八角形の塔屋が気品ある外観にエレガントさを加えています。今回はその1階部分を拝見します。
「外広間」と呼ばれる広い玄関ポーチには、なんと暖炉が備えられています。実はこの洋館内部には、26基もの暖炉が備えられ、厳冬期でも洋館の内部が全て暖かくなるよう配慮されていました。1階部分のメインは、隣り合わせになった客間と食堂。天井の廻り縁や中心飾りの設えなど、いずれも上質で格式高い設えになっています。天鏡閣には皇室建築の魅力が満載です。

 
案内人:長田城治(郡山女子大学准教授)

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コリント式
古代ギリシャ建築の列柱様式のひとつ

取材先情報

・天鏡閣
福島県耶麻郡猪苗代町大字翁沢字御殿山1048 TEL:0242-65-2811
【開館日時】
・5月~10月 午前8時半~午後5時
・11月~4月 午前9時~午後4時半
・年中無休
【入館料】
 一般370円、高校生210円、小中学生100円
【アクセス】
〔鉄道〕
磐越西線猪苗代駅からバス約15分 長浜下車徒歩約5分