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#170

二条城に隠された徳川家の仕掛け

 江戸時代の幕開けと共に建てられ、徳川家の栄枯盛衰を見つめてきた世界遺産「二条城」。そこには「武力」だけではなく「文化の力」で日本の諸大名たちや朝廷をも従わせるための仕掛けが施されていました。
 そこで檀れいさんと渡辺大さんがそれぞれ、城郭研究の第一人者・千田嘉博先生と共に二条城を訪ね、徳川将軍家が張り巡らせた数々の仕掛けを解き明かして行きます。
 二条城の正門にあたる「東大手門」は、他の城にはあまり見られない変わった造りになっているのですが、そこにはこの城が「京都」にあることと関係した意外な理由が。
 豪華な唐門をくぐり、国宝「二の丸御殿」へ。城を訪れた人が控える部屋「遠侍(とおざむらい)」には、虎や豹が描かれており、それは来訪者を威圧するため、と言われてきましたが実は近年、別の理由もあったと考えられているとか。
 大名たちが将軍と謁見する「大広間」には、将軍をより特別な存在に見せるための工夫が凝らされていました。意外にも少女漫画にも通じるその工夫とは?

さらにこれまで番組ではあまり紹介してこなかった黒書院や白書院も拝見します。
 二の丸御殿の前に広がる庭園は、武家らしい力強さを表現しながら、反対側から見るとまた違った雰囲気に見える「二重構造」!それは「ある一大イベント」を成功させるための仕掛けだったんです。
 華麗な城という印象の二条城ですが、実は高い防衛力を誇る強い城でもあるんです。中でも将軍の御殿や天守があった「本丸」は鉄壁。そこで檀れいさんが本丸に踏み込んでその防衛システムを実地調査。敵を閉じ込めて狙い撃ちする「枡形」や、巧妙に設置された「中仕切門(なかじきりもん)」など二条城の強さの秘密が明らかに。中でも「雁木(がんぎ)」と呼ばれる石段が、本丸内部にぐるりと巡らされた造りは、二条城だけに見られる大きな特徴。普段は立ち入り禁止区域である雁木に特別に上がらせてもらい、雁木がもたらす防衛力の凄さを肌で感じます。
 檀れいさんと渡辺大さんが二条城の秘密をディープにひも解く特別編、是非お楽しみに。

【専門家出演者】
●城郭考古学者 奈良大学文学部教授
千田嘉博さん
●庭園デザイナー
烏賀陽百合さん