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#182

「舞妓さんの団扇」

6月の京都では、夏の準備が始まっていました。料理屋さんに集っていたのは舞妓さんや芸妓さんの名前が書かれたうちわです。これは夏の挨拶としてご贔屓先に配るものです。「京丸うちわ」と呼ばれています。作っているのは創業400年を誇る老舗、小丸屋住井。今も昔と変わらず、一本一本丁寧な手仕事です。持ち手の黒い二つの焼き印は、創業以来の小丸屋の証です。風流なうちわが、京都に涼しい風を吹かせます。