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#97

紅葉が語る秀吉の生涯

秋の都を彩る紅葉。
京都には紅葉の名所がいくつもありますが、その中には、天下人・豊臣秀吉の生涯と深く関わる場所があります。
今回は、古都の紅葉の名所を巡り、秀吉が天下をとってからこの世を去るまで、「人生最後の十数年」に秘められた思いに迫ります。
まずは、学問の神様であり文化芸術の神様としても敬われてきた菅原道真公ゆかりの「北野天満宮」へ。
天下へ手が届いた頃の秀吉が、秋にここで行ったのが大規模な茶会「北野大茶湯」。身分を問わず参加者を募ったこの茶会に、秀吉は新たな国造りの理想を込めたといいます。そんな茶会を北野天満宮で行うことにした理由は? そこには秀吉も愛でたという樹齢400年以上のモミジとも深い関わりがあったのです。また茶会の時に秀吉が絶賛したという茶菓子を今に伝える老舗へ。京都の名産を生かした歴史あるお菓子とは?

紅葉の名所としても知られる「智積院」は、天下を取ってまさに絶頂期の秀吉に襲いかかった人生最大の悲劇にまつわる場所。秀吉の命によって描かれた国宝の障壁画には、深い悲しみと愛情が込められていました。
そして国宝の寺として知られる「醍醐寺」へ。醍醐寺といえば、秀吉が春に盛大に行った「醍醐の花見」が知られますが、実は、秀吉はこの寺で「紅葉狩り」をしたかったと言うのです。残念ながら秀吉は秋が訪れる前にこの世を去ってしまいますが、紅葉狩りをしたかったというのは本当なのでしょうか? その証拠が、秀吉自ら手がけた美しい庭園に秘められていました。
また秀吉が紅葉狩りをしたかったのは、北政所とも呼ばれる妻「ねね」のためだったといいます。どうして秀吉はねねと一緒に紅葉を眺めたかったのでしょうか? その理由は、ねねが秀吉の菩提を弔うために開いた寺、祇園の「高台寺」にありました。この寺にある秀吉とねねとの美しい思い出を生んだ「ある建物」とは? 幻となった「醍醐寺の紅葉狩り」に込められた秀吉とねねとの夫婦愛を見ていきます。
秀吉の生涯を語る紅葉の名所へご案内します。
 
【専門家出演者】
●同志社女子大学 教授
天野太郎さん