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#46

陰陽師・安倍晴明は何者か

今、大河ドラマで注目されている平安時代。当時は「陰陽道」が、世の中のあらゆるものを動かしていました。今回は賀来千香子さんが、陰陽師・安倍晴明ゆかりの地を巡り、彼の真の姿を探る旅。平安時代、なぜ安倍晴明が力を持ったのか、その理由に迫ります。
まず訪ねたのは、安倍晴明が生きた時代背景が分かる場所「真如堂」。春は桜、秋は紅葉の名所として知られるこの古刹。普段は非公開の秘仏である御本尊・阿弥陀如来、人呼んで「うなずきの弥陀」を拝見。この御本尊と藤原道長の姉、東三条院との関わりとは?そして、その御本尊の隣に祀られる不動明王像と晴明にまつわる驚きの伝説。なんと晴明は一度、死に、地獄から蘇っていた!?ここ真如堂に伝わるのは、晴明がこの世に戻る際、かの閻魔大王から授かったというお土産。それは一体?

続いて、安倍晴明が当時、なぜ有名になったのかを探るため、一条戻橋を通り、「晴明神社」へ。当時、陰陽師は陰陽寮という国の役所に勤める国家公務員。晴明神社が建つこの地は、かつて「晴明の住まいがあった」とも伝えられる場所。なぜがここに住んだのか、それにはある理由が…。見せて頂いたのは、晴明がどのように仕事をしていたのかが分かるという肖像画。その目で見ていたものとは?また、晴明が藤原道長の信頼を得ることにつながる、陰陽師の特殊な能力とは?晴明は道長の、言わばホームドクターであり、カウンセラーであり、コンサルタントだった!?境内の「厄除け桃」から紐解く、桃太郎伝説と陰陽道の意外な関係とは?
さらに向かったのは、真言宗の寺院「神泉苑」。そもそもは天皇の庭だったというこの場所に伝わる、晴明の偉業とは?陰陽道が今も私たちの暮らしに深く関わることが分かります。
安倍晴明の素顔から、平安時代に生きた人々の思いを知る旅です。


【専門家出演者】
●フリーライター
川合章子 さん
「陰陽師の解剖図鑑」

 


 

陰陽師・安倍晴明は何者か
今、ドラマや映画などで注目されている平安時代。当時は「陰陽師」が、世の中のあらゆることを動かしていた。今回は、賀来千香子が陰陽師・安倍晴明ゆかりの地を巡り、実像に迫る!

 

真の姿は国家公務員!?
中国から伝来した陰陽五行説が、日本で独自の進化を遂げた「陰陽道」。
陰陽道を勉強して国家公務員として資格を得た人が、陰陽師となったのだとか!陰陽師が本格的に活躍するのは、晴明が登場した平安時代中期とのこと。

 

真如堂 天皇との関係がわかる秘仏
まず訪れたのは、984年に創建された「真如堂」。真如堂のはじまりの歴史について教えていただいた。
晴明は円融天皇の女御・東三条院(藤原詮子)や、一条天皇に仕えていたという。晴明の念持仏である「不動明王像」や「晴明蘇生図」を拝見!
晴明は一度亡くなってしまったが、不動明王が閻魔大王に直談判したお陰で生き返ることができたという。閻魔大王が、生き返る晴明に授けたお土産とは!?

 

<真如堂>
・住所:〒606-8414 京都市左京区浄土寺真如町82
・電話:075-771-0915
・公式サイト:https://shin-nyo-do.jp/

 

一条戻橋 晴明の雑用係・式神
平安京造成時に造られた約6mの橋「一条戻橋」。平安時代、ここを通った遺体が一時的に蘇ったことから、あの世からこの世に戻れる場所として「戻橋」と呼ばれるようになったのだとか。
この橋の下に、晴明が操っていた式神がいた理由とは?

 

晴明神社 真の姿は科学技術者!?
続いてやってきたのは「晴明神社」。晴明の屋敷が、内裏の近くに建てられた理由を教えていただいた。
晴明の仕事中の様子が分かる「安倍晴明肖像画」を特別に拝見。50歳を過ぎた頃、天文博士に昇格した晴明は、「天文密奏」という天皇だけに見ていただく特別な方法でお知らせをしていた!
また、晴明をはじめとする陰陽師は、桃を用いて厄除けの祈祷をしていたほか、六壬式盤を用いて様々なことを占っていたという。

 

<晴明神社>
・住所:〒602-8222 京都市上京区晴明町806(堀川通一条上ル)
・電話:075-441-6460
・公式サイト:https://www.seimeijinja.jp/

 

晴明神社 藤原道長との蜜月関係
平安時代中期、天皇中心の権力体制が崩れ始めたことにより、陰陽師は藤原道長をはじめとする貴族とも関係を深めた。晴明は道長の長女・彰子の入内の日にちを占うなど、仕事や生活において道長専属の陰陽師であるかのように、様々なことを請け負っていたそう。

 

神泉苑 空海による雨乞いの聖地でも!?
平安京遷都で大内裏の南に築かれた天皇の庭園「神泉苑」へ。弘法大師・空海が雨乞いを行った聖地としても知られているこの地で、晴明の息子・安倍吉平も陰陽師として祈祷をして、雨を降らせたという。
祈祷をした場所が定かではないが、晴明も雨を降らせて天皇から褒美を受け取っていたとのこと!

 

<神泉苑>
・住所:〒604-8306 京都市中京区御池通神泉苑町東入る門前町167
・電話:075-821-1466
・公式サイト:http://www.shinsenen.org/