番組表

放送内容

そこにあるもの。 ~繋ぐ。送る。生きる。文化といのち~
#02 静岡  藤守の田遊び

まだ寒い3月の夜、闇の中鮮やかに咲き誇る花。神々しく白く浮かび上がる御獅子(おしし)。
田植え時期を前に、今年の豊穣(ほうじょう)を祈願して行われる、藤守地区の田遊びです。
 
田遊びとは、田おこし、種まき、田植えから、稲が育ち豊作になる様子を演じ、あらかじめ祝福することでその実現を祈願する予祝芸能のひとつ。藤守では古くからの神事の他、25番の演目が今に伝わっています。
 
演じ舞うのは藤守地区の未婚の青年たち。色彩豊かな装束と頭にはショッコと呼ばれる藁笠(わらがさ)を被ります。「猿田楽」では万燈花(まんとうか)が頭頂部につけられ、その満開の花の様子はたわわに実る稲穂を表しているとも。
その青年たちをまとめるリーダーが振取(ふっとり)という役。神事の他、神の化身である獅子を招き入れもてなす重要な役です。神様を舞台に招き入れ、田遊びの演舞を楽しんでもらうのです。
 
藤守の田遊びを守り続けてきた若い情熱と使命感が、境内の夜を美しく、華麗に彩ります。

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ナレーション:戸田菜穂(女優)

番組概要

そこにあるもの。 ~繋ぐ。送る。生きる。文化といのち~


全国各地に伝わる行事や祭り・冠婚葬祭などの風習。
季節や恵みに感謝し、地域の絆を繋げるものとして今に伝わっています。
 
「そこにあるもの。」
 
それはずっと前からそこにあって、その地域や文化を支え人生を豊かに彩っています。
 
時を超えて綿々と受け継がれてきた行事や風習は、現在どう伝えられているのか。
どんな想いが、祭りの開催や存続に繋がっているのか。
そこに生きる人々や子どもたちに、どうやって地域の誇りを渡していけるのか。
行事や祭りに関わる人々の言葉や活動を通して、地域文化や暮らしの今と未来を紹介します。

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