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#234

陶芸と建築を融合させた 縄文集落のような「かまくら」の家

三方を山に囲まれ、一方が海に面した「天然の要塞」とも言える神奈川県鎌倉市。今や国内外から年間1500万人が訪れる一大観光地です。
そんな鎌倉の山の坂を登って行くと、そこにはなんとも不思議な建物が!?
 
今回はこの街で築59年の木造平屋建てをリモデルされた建築家のM邸を訪ねます。元々この家は、Mさんのご両親が50歳で陶芸家に転向したのを機に購入し、都内から移り住んだ家でした。Mさんは、2019年の台風の被害で両親が住むこのエリアが孤立状態になり連絡が取れなくなったことから、両親との同居を決意。災害対策も対応しつつ、この土地を活かした、この家族ならではのとっても個性的な2世帯住宅にリモデルしたのです。
 
最初に考えたアイデアを父から「住みやすそうだがつまらないよね」と言われたMさん夫妻は、ご両親が陶芸家ということで、『土』をテーマにした住まいを考えました。
家族それぞれが陶芸や建築などの創作活動を行うため、生活時間がバラバラになってしまうので、増築した四隅の部屋を家族の個室にし、中心にはおよそ30帖のLDKを配置。集まる時は真ん中で、それ以外は個人の部屋で…と、まるで縄文集落を連想させる間取りにしました。
「土のかまくら」と呼んでいる増築部分の外壁や内壁には陶芸で使う土を混ぜたこだわりも。さらにこの「土のかまくら」は母屋の構造を支えるための補強にもなっています。
一見、奇抜なお宅ですが、その土地に馴染み、篭れるけれども開放的な、そして、家族と家がそれぞれ経年変化し歴史を刻む、素敵なリモデルとなりました。
 
設計担当:桝永絵理子・海老塚啓太/AATISMO
https://aatismo.com/profile/

【平面図】

before

after