バックナンバー

#106

勝新太郎&三船敏郎

戦後、多くの人々に夢と希望を与えた娯楽の王様、映画。その映画の世界で無類の個性を発揮し、今なお多くの人々の心に残る名優、勝新太郎と三船敏郎。多くの名優の中でも『座頭市』で一世を風靡(ふうび)した勝新太郎と、『羅生門』『七人の侍』などで活躍した“世界のミフネ”こと三船敏郎。
映画を愛し、映画に人生をささげた2人の名優は、俳優としてだけでなく、映画製作者として数々の名作を世に送り出した。
 
●戦争から帰ってきた男(三船敏郎)
カメラマンを志望していた三船は、ある事情で俳優試験を受けることに…。しかし、試験では「おかしくないのに笑えるか!」と言い放ったという。その後、黒澤明監督らに見出されて演技に開眼。“世界のミフネ”と呼ばれるまでの道のりをたどる。
(映画『羅生門』『無法松の一生』他)
 
●悪役スター誕生!(勝新太郎)
長唄三味線方の家に生まれた勝は、兄・若山富三郎とともに映画界へ。二枚目役が当たらずに苦悩の日々を過ごすが、『不知火検校』での悪役が転機となり、『座頭市』シリーズで不動の人気を得る。
(映画『不知火検校』『座頭市物語』他)
 
●俺たちが映画を輝かせる!(勝新太郎・三船敏郎)
夢と志ある2人は、「俺たちが撮りたい映画を作ろう」と、私財を投じて製作プロを設立。2人の共演も実現し、理想の映画作りにまい進したのだが…。
(映画『黒部の太陽』『座頭市と用心棒』他)
 
●映画屋魂は死なず(勝新太郎・三船敏郎)
時代劇の灯を絶やすまいと、テレビ時代劇に活路を見出した三船。一方、毀誉褒貶(きよほうへん)が激しい人生を送り、破天荒を貫いた勝。命果てる瞬間まで、映画にこだわった2人の胸の内とは?
(テレビ時代劇『荒野の素浪人』、映画『座頭市(1989)』他)

勝新太郎と三船敏郎、2人の演技や存在感は今も人々を魅了し続けている。彼らの生の声を知る関係者らの証言により、2人の栄光の軌跡をたどる。