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#93

国難と戦った天皇の宝

今、困難な時代を迎えている日本。京都1200年の歴史の中で、歴代天皇は様々な国難に対し、どのようにして戦ってきたのでしょう。今回は旅人の中村芝翫さんが、名所旧跡に眠る「天皇ゆかりの宝」を巡り、歴代天皇がいかに民を思い、寄り添ってきたのかを解き明かす1時間です。
都を作った桓武天皇と、京都で生涯を過ごした最後の天皇・孝明天皇が祀られている平安神宮。そこで対面したのは、孝明天皇がお召しになった「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」。天皇だけが身に付けられるもので、今回の「即位の礼」でも天皇陛下がお召しになっていた赤茶色の装束。そこには、激動の幕末、孝明天皇が黒船来襲といかに闘ったのかが分かる、意外な歴史物語が秘められていました。
いにしえから現代まで、幾度となく繰り返されてきた疫病の流行。緑深い山に広大な敷地を持ち、日本有数の国宝を所有する世界遺産・醍醐寺には、平安時代、醍醐天皇が疫病退散の願いを込めた仏が…。
門跡寺院、聖護院。特にゆかりが深いのは、江戸時代中期から後期に在位し、皇室の権威を復活させたことから明治維新の源流を作ったとも言われる光格天皇。天明の大飢饉にあえぐ民を癒すべく、天皇自ら刻まれたという仏と対面。

京都を代表する禅寺・相国寺。この寺にその面影を残すのは、江戸時代初期、幕府に翻弄された悲劇の天皇、後水尾天皇。御所に相国寺の僧侶を招き、度々行っていたのが、様々な災いを除き、福を招くための仏教行事。その際に使用されていた貴重な法具が、今に伝わっていました。現代の法要にも使われているという法具に込められた、後水尾天皇の切なる願いとは?
また、平安時代に国風文化を育んだ宇多天皇ゆかりの、雅な伝統和菓子も堪能。時代を超え、民のため、祈り続けてきた歴代天皇の深い思いを巡る旅です。

 
【専門家出演者】
●京都産業大学 法学部准教授
久禮 旦雄さん