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#140

虎が叶えた秀吉の天下統一

豊臣秀吉の天下統一に、今年の干支・寅(虎)が重要な役割を果たしていた!?虎好きの俳優・中村雅俊さんがその真実に迫ります。
秀吉が戦勝祈願に訪れていたと伝わる「鞍馬寺」。秀吉が京の北に建つこの場所をわざわざ訪れたのには、寺の本尊のひとつと深い関わりが。それが虎を使いとする毘沙門天です。秀吉は毘沙門天を崇拝していました。「霊宝殿」で国宝の毘沙門天像を拝見します。
秀吉の妻、ねねが晩年を過ごした「圓徳院」では、毘沙門天の姿が刻まれている「三面大黒」を拝みます。秀吉は「三面大黒」を、念持仏として足軽時代より大切に持ち続けていました。そんな毘沙門天の使いである虎に、秀吉はある思いを抱いていました。それは?
「鳴虎 報恩寺」では、秀吉がこの寺より持ち帰り「聚楽第」に飾ったと伝わる「鳴虎図」を特別に見せていただきます。この絵は、寅年の正月1月1日~3日のみ公開される貴重なもの。しかし、秀吉はこの「鳴虎図」を、すぐに寺に返してしまったと言います。その意外な理由とは?

虎に強い憧れを持っていた秀吉ですが、その姿を見る機会はありませんでした。それでも虎を求めた秀吉に、ついに生きた虎が献上されます。秀吉は、秀次、徳川家康、前田利家を従え、虎を見たという記録が。「妙心寺」では、その時の虎のスケッチをもとに完成された「龍虎図屏風」を鑑賞します。
「高台寺」では、秀吉が戦の際に着用した、虎の姿が刻まれた「鳥獣文様陣羽織」を間近で見学。実はこれ、高度に再現されたもので製作費用は約2億円。今回、特別にこの貴重な羽織を試着させていただきます。
「京都国立博物館」でも、秀吉が天下を取るために虎を求めた理由を探ります。ヒントとなるのが展示されている「龍虎豹図」にありました。そこには、虎の持つ“神秘性”が関係していました。それは一体?
京都の名所にある様々な虎を訪ね、天下統一を果たした秀吉と虎の関係をひも解きます。
 
【専門家出演者】
●嵯峨美術大学・嵯峨美術短期大学 教授
山本 英男さん
 
●京都産業大学 日本文化研究所 上席特別客員研究員
小嶋 一郎さん