BS朝日

バックナンバー

#148

日本唯一 天皇の菩提寺・泉涌寺

日本で唯一、今も天皇がお越しになり、そこに眠る歴代天皇に手をあわせる菩提寺「泉涌寺」。今回は歌舞伎俳優・尾上右近さんが、昭和の半ばまで一般人が入る事が許されなかった“御寺”と呼ばれる聖域を巡りながら、いにしえから続く、天皇の在り方と国民との関係を紐解きます。
まずは「仏殿」へ行き、珍しい三体のご本尊を参拝します。それぞれ過去・現在・未来と私たちを見守ってくださる仏様に、歴代の天皇は祈りを捧げていました。
天皇や皇室関係者の方々が訪れた時にのみ開かれる「勅使門」。ここで解明するのは、私たちのパスポートなどにも使われている菊の御紋について。実はいくつもの種類があるという菊の御紋ですが、泉涌寺で使われているのは、天皇だけが使用できる特別なものだったのです。天皇との深い繋がりが明らかに。
天皇や皇族の方がお越しの際に今も過ごされる「御座所」。京都御所から移築されたこの建物で知るのは、天皇の教育について。なかなか外に出られない天皇は、襖絵から庶民の暮らしを学ばれていたといいます。さらに昭和天皇が歌に詠んだ庭も見学します。

40を超える歴代天皇が肌身離さず持っていた念持仏が祀られている「海会堂」。ここで見せていただいたのは、孝明天皇、明治天皇と受け継がれた仏像と、鎌倉時代に在位された四条天皇の念持仏。この四条天皇こそ、泉涌寺が天皇の菩提寺となるきっかけを作った天皇でした。そこには悲しい逸話も。140もの天皇や皇后の位牌が安置されている「霊明殿」にも案内していただきます。
菩提寺である泉涌寺には天皇の墓所もあります。14の天皇が眠る「月輪陵」や孝明天皇の陵の前で教えていただくのは、この寺が唯一の天皇の菩提寺となった意外な理由。さらに今、国民に寄り添おうとする上皇陛下のお気持ちにも触れます。
他にも泉涌寺に保管されている天皇ゆかりの寺宝や、後水尾天皇が国民のことを想い、塔頭「雲龍院」に寄進された写経台も拝見します。

 
【専門家出演者】
●京都産業大学
法学部准教授 久禮 旦雄さん