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#53

親鸞の生涯と苦悩

日本仏教の最大宗派、浄土真宗の宗祖・親鸞。その人生は挫折と波乱に満ちたものだったと言います。今回は俳優・賀来千香子さんが、日本仏教や親鸞について研究する西山厚さんと旅をし、親鸞の生涯と苦悩に迫ります。
親鸞が9歳の頃から修行に励んでいた比叡山延暦寺。親鸞はこの地で20年もの間、修行を続けます。なかでも90日間不眠不休で行った修行は想像を絶するものだったと言います。なぜ親鸞はそこまで厳しい修行に身を置いたのか? そこにはある思いが。修行を行う常行堂で親鸞の思いに触れます。
しかしそれでも親鸞は求めているものに辿り着くことはできず、遂に比叡山を降りることを決意します。失意の中、救いを求めやってきたのは六角堂です。なぜこの場所を訪れたのか? 特別に見せていただいた親鸞の2つの像と、六角堂を開いた聖徳太子の関係を紐解くことでその理由が判明します。
浄土真宗の佛光寺では、聖徳太子の像を拝見しながら親鸞と聖徳太子の絆を教えていただきます。
そんな親鸞が生涯の師と仰いだのが浄土宗の開祖・法然です。二人が出会ったという安養寺へ。親鸞は法然に出会うことで探し求めていた答えに辿り着きます。それは法然の「ある教え」でした。法然のもとで学び、親鸞は充実した時を過ごしていたと言います。法然と親鸞の像が並ぶ、珍しい光景を見ながら、二人の師弟関係に迫ります。しかし親鸞の喜びは長くは続きませんでした。出会いから6年後、親鸞と法然は、都を追放させられます。その理由とは? 別の地に流罪となった二人は、二度と会うことはなかったのです。
失意のどん底にいた親鸞を救ったのが、伴侶の恵信尼でした。西本願寺では、恵信尼の姿を拝見します。実は明治時代になると親鸞の存在を疑う学説が唱えられるようになります。学説を覆した恵信尼の残した“世紀の発見”とは?


【専門家出演者】
●奈良国立博物館 名誉館長 
 帝塚山大学 客員教授
 西山 厚 さん