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#164

豊臣秀長 居城に隠された驚きの素顔

「豊臣兄弟」の足跡を訪ねる旅、第5弾。旅人は俳優・内藤剛志さん。今回のテーマは、兄・秀吉を生涯支え続けた弟・豊臣秀長。その驚きの素顔を解き明かすため、歴史作家・河合敦さんとともに京都を飛び出し、奈良へ向かいます。
まず訪ねるのは、秀長が居城とした「大和郡山城」。秀長が築いた天守台の石垣に登ると、奈良の町並みの向こうに興福寺が見えます。実は当時の大和には守護大名がおらず、興福寺を中心とする寺社勢力が実質的に支配していました。一筋縄ではいかないこの地を治めるため、秀吉は秀長にその統治を託したのです。
秀長の驚きの素顔、1つ目は「抜群の政治力」。それを物語るのが城下町。藍染め職人が暮らした紺屋町に建つ資料館「箱本館 紺屋」には、秀長の書状が残されています。記されていたのは、同じ職業の人々を一つの町に集め、その町だけに営業を認める「町割り」。こうして商工業者を呼び込み、13の町を形成。郡山の経済発展を促したのです。城下町の老舗「本家菊屋 本店」では、秀長が兄・秀吉をもてなすために作らせたという名物「鶯餅」で一服。街の人々が今も秀長に寄せる想いも伺います。

2つ目の素顔は「卓越した外交力」。向かったのは世界遺産・興福寺。秀長はここに、かつて豊臣兄弟と敵対し、西国最大の勢力を誇った毛利輝元を招いています。信頼関係を築くため、この名刹でもてなしたのです。二人が並んで拝んだかもしれない国宝・文殊菩薩坐像や、興福寺を代表する国宝・阿修羅像を拝見します。
3つ目の素顔は「厚い人望」。舞台は世界遺産・春日大社。実はここは、秀長と母・大政所の思い出の地です。人質として家康のもとへ向かう直前の数か月、大政所が身を寄せたのは兄・秀吉ではなく、弟・秀長が治める大和郡山でした。秀長はそんな母を、この春日大社へと連れ出していたのです。母子が訪れた神楽殿を見学。境内に立ち並ぶ無数の灯籠の中には、病に倒れた秀長の平癒を願い、家臣が寄進したものも残されています。
最後は郡山に戻り、秀長が眠る「大納言塚」へ。今も花が供えられ、この地の人々に愛され続けていることが伝わります。そして、兄・秀吉が弟をどう思っていたのか。それがよくわかる一通の手紙を拝見します。


【専門家出演者】
●歴史作家
 河合敦さん