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#166

和の美を極める 超絶技巧

京都の雅な景色や文化を支えているのが、驚くほど細やかな技を持つ匠たち。旅人・檀れいさんが、普段はなかなか見ることのできない、京の「和の美」を極める職人たちの超絶技巧と、その技を支える想いに迫ります。
花街を彩る芸舞妓さんに欠かせない「和傘」。その美しさと強さに秘められた技を探るべく日本一古いといわれる和傘の店「辻倉」へ。竹、和紙、糸と使われている素材は多くはありませんが、その工程は100以上あるそう。その中でも最も熟練を要する「張り」を間近で見学。張りすぎれば開閉のたびに負荷がかかり、緩すぎれば美しくない。その加減は、職人の指先だけが知っています。「閉じて竹、開いて花」と言われる和傘は、洋傘と違い内側に折り畳まれます。その構造ならではの技とは?そして、なぜ和紙なのに雨が降っても大丈夫なのか?その理由はある工程に隠されていました。

京都の織物といえば「西陣織」。海外のハイブランドからも注目を浴びる老舗の織元「誉田屋源兵衛」で、まるで美術品のような帯を拝見。その輝きを生むのが、金銀の箔を糸のように織り込む「箔」。中でも源兵衛さんと職人が生み出したオリジナルが「桃山摺箔(ももやますりはく)」です。手がける箔職人・北仲さんの工房へ向かうと、驚きの光景が。せっかくの銀箔40枚分を、粉々に崩していくのです。しかも、そこに熱を通す「焼き」を施すと、銀色が金、青、赤へと七変化。さらに、完成したはずの模様の上から、再び銀箔を貼って隠してしまいます。一体なぜなのか。西陣の伝統技術を尽くし、幾人もの職人の手わざが重なり、世界から愛される帯が生まれます。
西陣の老舗御菓子司「塩芳軒」では、食べる超絶技巧を。秋の風情を集めた「吹き寄せ」の、もみじや落ち葉、きのこ。型にあるのはあくまで葉の模様だけ。自然な形を生み出すのは、職人の指と感性です。
最後は竹工芸作家・小倉智恵美さんの工房を訪ねます。0.1㎜の差で印象が変わってしまうという精緻な竹細工。小倉さんはなんと竹ひごから作るといいます。丸竹からナタや専門の器具を使い、幅0.6 ㎜、厚さ0.15㎜まで削ぎ落とすこだわりの作業に思わず息をのみます。さらに竹ひごを0.1㎜のズレも許さず編み込んでいく、超絶技巧の技を間近に拝見します。