番組表

放送内容

でこぼこジャグリング

沖縄で活躍する「大道芸人けんぢ」こと、本橋健志(もとはし けんじ)さん(46)。芸歴26年、人々を夢中にさせるプロの大道芸人です。そんなけんぢさんのそばには「発達でこぼこ」な子どもたちが。けんぢさんのもうひとつの顔…3年前から沖縄市で2か所の福祉事業所を運営しています。
「Racucuru(ラククル)」に通う子どもたちには、自閉スペクトラム症(ASD)や、注意欠如・多動症(ADHD)といった発達障がいがあります。こだわりが強かったり、友達づくりが苦手だったり、気が散ってしまい落ち着きが無かったり…。でこぼことした発達特性のために、学校生活でうまくいかないことも…。
「みんなのことを友達だと思っている」と語るけんぢさん。Racucuruに通う子どもたちは、けんぢさんから大道芸を習っています。特に、道具を投げたりキャッチしたりする「ジャグリング」に、みんな夢中。ボールやディアボロ(中国ごま)、クラブ、シガーボックスといった様々な道具を使って、次々と技を繰り出します。
けんぢさんが発達でこぼこな児童にジャグリングを教えようと思った理由、それは発達障がいが「神経発達症」とも捉えられているから。からだ全体を使った遊びや「見る力」といった感覚を鍛えることで、情緒が安定し、コミュニケーション能力も高まると、けんぢさんは考えています。
プロの大道芸人から手ほどきを受けた児童は、めきめきと上達していきます。ジャグリングができることで自信がつき、これまで人の目を見て話せなかった子が、会話が上手になったり、行き渋りが続いていた学校に通えるようになったり…。
こうしたなかRacucuruでは、日ごろの練習の成果をお披露目する「楽来祭(ラククルさい)」を、大勢の人が行きかうショッピングモールの広場で開催することに。はたしてうまくいくのでしょうか?