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#224

斜め15度でドッキング アカペラが繋いだ 口丹波の家

京都府のほぼ中央部に位置する南丹市。この地は昔から丹波の入口、
“口丹波”と呼ばれていました。標高330mの城山に築かれた八木城は、戦国時代、丹波三大山城の一つとして戦略的にも重要な拠点でした。八木の街中を流れる大堰川は、下流では桂川、そして淀川となり、かつては舟運で栄えていたそうです。
 
今回はこの南丹市八木町で古民家を購入しリモデルされたNさんご一家を訪ねます。元々、築年数不詳の立派な主屋と、築40年の離れが建っていたN邸。
残念ながら主屋は再生できる状態ではなかったため全て取り壊し、離れをリモデルすることに。そして、新たに同じぐらいの2階建てを増築しました。増築部分は離れに対して斜め15度で繋げることで、駐車場のスペースを確保。さらに南側の庭も広げて、土地の広さを最大限に有効活用しています。また、外壁は周辺地域の街並みに合うよう、昔ながらの建物と同じ工法で仕上げました。日本家屋での暮らしに憧れていたNさんにとっては理想通りの住まいとなったようです。
主屋を取り壊した際に出た廃材は、薪ストーブの燃料として再利用!さらに、撤去した主屋の屋根瓦は駐車場スペースに敷き詰めることに。モルタルと比べて、雨水を浸透させるので水捌けがとても良いそうです。
設計は、Nさんが学生時代に所属していたアカペラサークルの後輩で、木材の扱いに精通した建築家の日野さんに依頼。家を支える大黒柱や床は、国産の桜材を使用。上品な木目と色合いで耐久性にも優れています。資源の再利用を駆使しつつ、家全体が木の温もりに包まれる日本家屋に再生したN邸は、2023年、日本エコハウス大賞のリノベーション部門で最優秀賞を受賞しました。
10年ほど前にサークルの仲間の結婚式で再会したNさんと日野さん。「いつか自分の家を建ててな。」と話したことが、今回のリモデルに至ったそうです。10年越しの約束が果たされるという、二人の関係性だからこそ実現されたリモデルとなりました。
 
設計担当:日野弘一さん/ WASH建築設計室
https://www.wash-arch.com

【平面図】

before

1F after

2F after