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#527

南部誠一郎 ViXion株式会社 代表取締役CEO

 

PCやスマホなどで目を酷使する現代人。日本人の7割以上は、ものを「見る」ことに
何かしらの課題を抱えているという。そこで、『テクノロジーで人生の選択肢を広げる』
ことを目的とするViXion株式会社が、世界で初めて商品化に成功したのが、自動でピントを調節してくれるメガネ、『オートフォーカスアイウェアViXion01』だ。
 
メガネの中心部に距離センサーが仕込まれており、瞳の部分のオートフォーカスレンズが連動し、自動でピントを合わせてくれる。至近距離から遠くの文字までストレスもタイムラグもなく認識可能だ。近視や遠視、老眼であっても、もうメガネをかけ替える必要は
ない。人間の目は、ピントを合わせる時に水晶体とつながる毛様体筋を酷使するため疲れてしまうのだが、ViXion01は自動でピントを合わせてくれるので、目の疲労度には大きな差がある。特に集中した細かい作業に向いている視覚拡張デバイスなのだ。
 
問題は、このオートフォーカスレンズがメガネのために作られたものではないので、現在の大きさが今の技術的な限界で、根本的に視野が狭いということだ。課題のある製品ではあるが、便利で使えるという体験者の声が多かったため、クラウドファンディングで支援を募ったところ、3カ月で4億円以上を集めた大注目の商品となった。

なんぶ せいいちろう

 
政府系金融機関、外資系コンサル会社を経て、光学レンズメーカーHOYAから独立した
スタートアップ、ViXionに参画。オートフォーカスアイウェアViXion01は、開発部長の内海俊晴が、視覚に障害のある方向けの電子眼鏡を開発する中で生まれた。それまで視力が良くメガネをかけたこともなかった南部だが、日本人の視力の抱える問題に直面して、商品化を決断した。現在は老眼が始まり、プライベートでもViXion01Sを愛用している。