番組表

バックナンバー

#543

三木 アリッサ  Aqua Theon Inc.(アクアセオン) CEO

 

現在、全米800店舗で発売されている海藻由来の飲料『Oo Mee(ウーミー)』。これを開発したのが三木だ。海藻というと、ドロドロのゼリー状のものを思い浮かべるだろうが、サラサラして飲みやすい。海藻を食べる習慣のなかったアメリカで、環境、サステナビリティ、体にいいと、数年前から海藻がトレンドになっていることに着目。その市場規模は10兆円といわれる。 
 
三木がアメリカで最初に注目されたのは約5年前。当時から海藻を原料とする寒天を使い、ジュエリーのように仕立てた和菓子を作った(ミサキ東京)。これがセレブの間で評判となり、アカデミー賞の前夜祭でも採用。だが、日本人からは和菓子を冒涜しているなどと非難され、同時にラグジュアリーな路線に限界も感じた。広く一般に飲食してもらえる商品が必要と考えたのだ。
 
試行錯誤を重ねる中で、日本の大手メーカーとの提携が実現。日本の海藻の技術の高さとポテンシャルを実感。現在、ほとんどが豚由来のゼラチンが原料である薬のカプセルも、海藻から作ることが可能なのだ。目指すのは、「寿司」という文化が世界に受け入れられるきっかけとなったカリフォルニアロールのモデル。いつか日本の「海藻」も、アメリカで当たり前に消費される未来が来るはず。『Oo Mee』は、その布石となれるか!?

みき ありっさ

 
1992年、ニューヨーク生まれ
9歳で帰国するが、学校になじめず、いじめも経験。自らのアイデンティティに悩む中で、逃げ場になったのは、デパートの物産展だった。日本の伝統文化や職人の技術に感動し、彼らが正当に評価される場を作りたいと起業家を目指す。早稲田大学卒業後、ネスレ日本、日本酒ベンチャー、イスラエルの専門商社などを経て、貯金200万円とスーツケース2つで、単身渡米、LAで起業した。