放送内容

#25

ライフセーバー 上野 凌

3年ぶりに行動制限のなかったこの夏。全国の海水浴場には多くの人々がつめかけた。
しかし、様々な危険が潜んでいる海では、年間に約700件もの水難事故が起こっている。そうした中、海水浴客の安全を守っているのが『ライフセーバー』だ。海辺で起こる様々な事故に対処していく彼らの救命活動技術は、スポーツ競技として確立し、世界大会まで行われている。
日本での競技人口は約1200人と未だマイナースポーツだが、世界を見ると250万人もの選手が存在。世界大会では高額賞金も。
今年9月、イタリアで4年ぶりに開かれた世界選手権。日本代表のキャプテンを務めたのが、上野凌26歳だ。
神奈川・藤沢で生まれ育ち、幼少期よりライフセービング活動に取り組んで来た。過去大会では、日本チームが世界新記録で優勝したにもかかわらずメディア露出がほとんどなく、競技人口増加につながらなかったことに、悔しさを覚えた。
そこで上野は、選手でありながら日本ライフセービング協会の中に「スポーツ戦略委員会」なる部署を自ら立ち上げ、ライフセーバー人気獲得のために様々な情報を発信している。
実は選手として活躍する傍ら、普段は総合系コンサルティングファームでコンサルタントを務める上野。PDCAサイクルを回しながら、目標にむけて成果を出していく過程は共通しているという。
ライフセービング活動と競技、そして仕事。それぞれに全力を傾けるのには
ある理由があった。上野の日々に密着した。