放送内容

#33

アコーディオニスト coba

1992年に日本レコード大賞特別賞、2001年に第24回日本アカデミー賞音楽優秀賞を受賞、国際コンクールでの優勝経験も多数といった華々しい経歴を持つ世界的アコーディオニスト coba (63)。
 
cobaがアコーディオン奏者として名声を確立するまでには紆余曲折があった。
10歳の誕生日に父親からプレゼントされたアコーディオン。一音弾いたら、胸が高鳴った。その瞬間からアコーディオンの虜になった。しかしクラスメートたちの反応は散々だった。学校で演奏した時には、クスクスと笑い声が聞こえてきた。当時、アコーディオンは伴奏楽器というイメージで、かっこいいとは思われていなかったのだ。
「いつの日かアコーディオンのイメージを変えたい」と高校卒業後はイタリアの名門音楽院に進学。主席で卒業し、1980年にはアジア人として初めて世界アコーディオンコンクール1位に輝く。
それでも、日本では注目を浴びることがなかった。その後もアコーディオンへの強い思いを抱きながら活動を続け、ヨーロッパでのツアーを成功させるなど結果を残し、1991年、ついにメジャーデビューを果たす。ファーストアルバムは日本レコード大賞特別賞を受賞、さらにはアイスランド出身の歌姫ビョークのワールドツアーに参加し、ヨーロッパ各国でのCDリリース・チャート1位を獲得。cobaの音楽は多くの人に影響を与えることとなった。
 
アコーディオンへの情熱を絶やさないcoba。自身の制作・ライブ活動にとどまらず、作曲家として楽曲提供、さらには、ジャンルを問わないコラボにも挑戦、唯一無二の音楽を奏で続けている。その並ならぬ想いの根幹にあるものとは何か、新しい挑みを続けるcobaの日常に迫る。