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#5

嵐電で行く
北野天満宮から仁和寺まで

桜から新緑へ、華やぐ季節を迎えた京都。今回は、中村雅俊さんが人気の鉄道・嵐電に乗って、春の電車旅へ。巡るのは、有名寺社の名前と共通する5つの駅が続くエリア。意外な見どころを、嵐電を途中下車しながら訪ねます。旅のはじまりは、北野天満宮。最寄り駅「北野白梅町駅」から嵐電に乗り込みます。
最初に訪ねるのは「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前駅」。駅から徒歩5分の等持院は、室町幕府を開いた足利家の菩提寺です。風光明媚な庭や、霊光殿の中にずらりと並ぶ歴代足利将軍の木像など、見どころの多い等持院ですが、入り口の門近くにも、ぜひ見ておきたいものがありました。それは雅俊さんにも関わりが深い、ある偉人の銅像。かつて等持院の境内にあった、驚きの施設が明らかになります。
続いて向かったのは「龍安寺駅」。最寄り駅の龍安寺は、室町時代に創建された禅寺です。最大の見どころは、世界的にもその名を知られる石庭。多くの外国人を魅了するその庭の愛で方をご紹介。

龍安寺を後にして、次に向かうのは「妙心寺駅」。駅から徒歩3分ほどで到着する妙心寺は、日本最大級の禅寺です。広大な敷地と周辺に、46もの塔頭寺院がありますが、中でもこの季節、ぜひ訪ねたい特別公開の大法院へ。その絶景とは?
今回の旅の終着駅は「御室仁和寺駅」。「御室」とはどういう意味なのか?洛中洛外で随一と名高い「御室桜」を堪能し、宸殿で、「御室」とここ仁和寺の住職を務めた宇多天皇の関わりを紐解きます。さらに、この旅の出発点・北野天満宮と仁和寺の繋がりがわかるのが、「菅原道真公腰掛石」。なぜ道真はこの岩に腰掛けることになったのか?そこに菅原道真と宇多天皇の物語がありました。しかも、腰掛石の前にある梅の木も、北野天満宮と仁和寺をつなぐものだと言います。時を超えた梅と松の交流秘話も明らかに。
意外と知らない京都を次々と発見します。


【専門家出演者】
●らくたび代表
山村純也さん


 


 

嵐電で行く 北野天満宮から仁和寺まで
今回は、中村雅俊が「嵐電」に乗って春の京都を巡る。嵐電は京都の西側を走る電車で、嵐山本線と北野線がある。今回は、北野線の北野白梅町駅から御室仁和寺駅までを途中下車しながら、意外な見どころを巡る!

 

北野天満宮 仁和寺との関係は?
まず訪れたのは、京都市上京区の「北野天満宮」。ご祭神の菅原道真が愛した梅が有名で、太宰府に流される悲しみから、梅との別れを惜しんだ和歌を詠んだ。
松も別れを惜しんだ木で、北野天満宮は道真亡き後1000本の松が生じた場所に創建されたと言われている。松は「仁和寺」との繋がりを象徴するという。仁和寺にある道真と深く関わる場所とは?!

 

<北野天満宮>
・住所:〒602-8386 京都市上京区馬喰町
・電話:075-461-0005
・公式サイト:https://kitanotenmangu.or.jp/

 

寺の名がついた駅で途中下車
北野天満宮から徒歩5分ほどの北野白梅町駅で「嵐電1日フリーきっぷ」を購入。江ノ電カラーを塗装した「江ノ電号」は1両だけでレアな車両だという。
雅な雰囲気の発車メロディーに見送られ等持院・立命館大学衣笠キャンパス前駅へ。

 

等持院 境内の映画撮影所
京都市北区の「等持院」は、室町時代初期に創建された禅寺。霊光殿には歴代足利将軍の木造が祀られている。門の近くには日本初の職業的映画監督で、日本映画の父と称される「マキノ省三像」が!
足利将軍家の菩提寺の境内には、かつて映画の撮影所があったという。関東大震災で撮影所に被害を受けた東京に代わった京都は、寺社が多く職人が多いことから映画の撮影に適していた!

 

<等持院>
・住所:〒603-8346 京都市北区等持院北町63番地
・電話:075-461-5786
・公式サイト:https://toujiin.jp/

 

龍安寺 世界が認めた石庭
続いて訪れたのは、京都市右京区の禅寺「龍安寺」。境内の半分を鏡容池が占めている。
枯山水の石庭は、世界的にもその名が知られている。石庭には15個の石があるが、どこから見ても1個が他の石に隠れて14個しか見えないと言われている。不完全な足りない自分を見つめるという禅の教えを表しているそう。

 

<龍安寺>
・住所:〒616-8001 京都市右京区龍安寺御陵下町13
・電話:075-463-2216
・公式サイト:http://www.ryoanji.jp/smph/

 

妙心寺 最大級の禅寺
続いては、京都市右京区「妙心寺」へ。重要文化財の法堂には、京都で一番大きな「雲龍図」が描かれており、日本最古の梵鐘も展示されている。妙心寺の46もの塔頭寺院の1つには、この季節に特別公開される絶景があるという。

 

<妙心寺>
・住所:〒616-8035 京都市右京区花園妙心寺町1
・電話:075-461-5226
・公式サイト:https://www.myoshinji.or.jp/

 

妙心寺 特別公開!塔頭の庭園
絶景を求めて訪れたのは、真田家の菩提寺である「大法院」。特別公開の絶景が見られる書院で、まずは縁起の良い襖絵「叭叭鳥図」を見せていただいた。
部屋の一番奥で振り向くと見えるのは、横長の額縁に収まるかのような露地庭園!抹茶と和菓子をいただきながら絶景を堪能した中村は「良いですね、こうやっていても飽きない」と余韻に浸っていた。

 

<大法院>
・住所:〒616-8023京都市右京区花園大薮町20
・電話:075-461-5162

 

仁和寺 御室桜の絶景
妙心寺から徒歩7分ほどの「仁和寺」へ。御室仁和寺駅舎はお寺をイメージした建物。この季節の仁和寺では“御室”の絶景を楽しめる。
境内には遅咲きの桜として有名な御室桜が咲き誇っていた。御室桜は高さが2mほどで、桜の花を目の前でじっくりと眺めることができる。ベストスポットからの桜の園と五重塔の景色は、まさに絶景!
宸殿と呼ばれる建物で“御室”の意味を教えていただいた。

 

<仁和寺>
・住所:〒616-8092京都市右京区御室大内33
・電話:075-461-1155
・公式サイト:https://ninnaji.jp/

 

仁和寺 菅原道真と法皇の関係
「菅公腰掛石」は、陰謀で太宰府に流されることになった道真が、深い信頼関係にあった宇多法皇を待つ間腰掛けたと伝わる岩。しかし、宇多法皇と会うことは叶わず失意のまま太宰府で亡くなってしまった。
岩の前の梅の木は、北野天満宮から贈られたもの。北野天満宮の松の木が枯れると、仁和寺からは松を贈るという。この関係は、まるで宇多法皇と道真の関係のようであった!